星になれたなら

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YG「A」

「なに？」

YG「大丈夫か？」






いつも私の事を気にしない兄が 珍しく声をかけてきた






「あのさ」







私は 眺めていたノートを閉じて両手で自分の膝を押さえつけた







「お母さんは、なんでいなくなったの？」






教えてくれないって分かってるけどなんとなく今はそういう気分で聞いてみる事にした






YG「星になったんだよ。 星に」



「どういう意味？」




YG「あの人は、人間を愛したんだ」







段々と明らかになっていく事実に鼓動が早まっていく








YG「寿命を知った」









愛する人の寿命を知った母は心も身体もボロボロになっていった

まるで私みたいだ









YG「どうにかして探したんだ

幸せになれる方法を」









この大きな本棚を端から1冊ずつ 丁寧に読み進めていた母を思い出す









YG「見つけた」

「え？」

YG「幸せになれる方法を見つけたんだよ」








寿命のない人間と 幸せになれる方法？
いくら探しても見つからなかったものを母は見つけていた









YG「愛する人の代わりに

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿死を選んだ.」









何かが落ちた音がした









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