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『また遅刻かA、あんまりしすぎると課題出るぞ』



クラスの視線を集め そのまま端っこの席に座った彼女は、 俺の友達だ。
まあ、普通の友達ではないのはわかると思う。

少しだけ 気にかかる友達。





「Aおはよ」
「スンチョル〜、おはよう」




俺に屈託のない笑顔を向ける彼女は きっと その辺の女の子よりは遥かに可愛らしく 美人だと思う。

新しくできた まだ安定していないであろうピアス。




「また ピアス増やしたの?」




もう 開ける場所なんか残っていない右耳に触れると 「やめてよ」 そう ふにゃりと笑う。






「スンチョル、大丈夫だよ」
「ねえ、辛くなったら俺に言って。いつでも駆けつけるからさ。」
「うん、ありがとう」




俺に向ける笑顔は特別可愛いし 愛おしい。
でも きっと彼女は俺の事を友達だとしか思っていないだろう。





「ジョンハンは?」
「サボりだってさ。」
「そっか〜、つまんないね」

「お?俺と2人がつまらないって〜?」
「きゃ〜嘘嘘!」




彼女はきっと ジョンハンが好きだ。
ジョンハンも 彼女が好きだと思う。

だから 俺なんかが 邪魔しちゃいけないってね。



『Aちゃーん!体育だよ!行こう!』
「あ、うん!じゃ。」




彼女は 俺たち以外に友達がいないっていうけど 人懐っこい性格上、結構好かれているのにな〜なんて。
俺に手を振り 去っていく彼女の背中をただぼうっと見つめていた。

ふわりと香る金木犀の香りが 秋になるとより一層強まるから クラクラしてしまう。
それは彼女の 香りと混ざって俺の鼻を掠めた。





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then→←.



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ひょに(プロフ) - さささ様…!待っておりました(涙)大好きです応援しております、今回も最高ですねぇ… (2020年12月24日 9時) (レス) id: 05506812b3 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。 - ク、クパンだとぉ!?!?もうこれは私のための作品です(違う)もう、ほんっとうに最高です!!全部の作品が神作だなんて本当に凄すぎます…これからも応援してますね\(//∇//)\ (2020年10月24日 15時) (レス) id: a653328411 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さささ。 | 作成日時:2020年10月6日 23時

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