2等星が 消えた.

: ページ4

，



珍しく事務所から宿舎まで歩いている俺たち。


HS「あー！あれ絶対Aだから！
次会ったら絶対連絡先交換するから！」

WZ「馬鹿な事言うなよ、本当これ以上勘弁して」


さっきから 彼女の話を楽しそうにしているホシは
最近で1番幸せそうだ

連絡先教えるなんて、相手はペンだし危険すぎるから
クプスヒョンや上の人に全力で止めてもらおうと思う
そう思っている矢先


信号待ちをするAに似た女性が立っていた。
やばい。
今は深夜。俺と2人。人通りの少ない道。
このまま会ってしまえばきっとこいつは有言実行する

こんな絶好のチャンスないよ！とかいってな。




WZ「なぁ、久しぶりに飯でも行かね」



2メートル程しかないこの距離を遠ざけるのに必死で腕を掴んだ。



HS「あっ、危ないっ！」



鳴り響くクラクション。通り過ぎていく車。
あぁ、なんて意地悪なんだ。

なぁ、A、お前神様だろ？
人の願いくらい叶えてよ

目の前で彼女を抱きかかえてるホシは驚いた顔をした




HS「A？！」

「…ホシ、さん？」

HS「えっ、あ、大丈夫だった？！」



肩に触れてるホシの手は、まるで壊れ物を触るようだ
それくらい優しい


あ、そういえばなんか触れてる時に星なくなるんだよ
なんてアホな事言ってたよな

ドヤ顔で説明されたの中々にうざかったし
確かめて否定してやろう




HS「大丈夫？立てる？」

「はい、ごめんなさい…」



手に触れたのを確認し 上を見上げた





WZ「…嘘、だろ？」




驚いた。そんな一言じゃ表せないくらいに。
カシオペヤ座の星が１つ、消えていた。





＿＿＿＿【速報です。たった今 星が観測できなくなりました！深夜0:32 から30秒間に及び 消える現象がカメラに…】




，

:→←:

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す