検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:42,203 hit

18話 ページ19

翔太side


休み時間、Aが真冬に連れていかれるのを見た俺は、こっそりあとをつけて行った。



屋上の扉の前で、耳を済ませれば、聞こえてくるのはAが真冬を突き放した言葉だった。




直ぐに足音が向かってきて、慌てて階段降りる。





振り返れば、そこに居たのは大粒の涙をボロボロ流している俺の幼馴染。





やっぱり。





先輩と急に付き合うなんて可笑しいと思っていた。



真冬を忘れるためだったんでしょ。





「無理すんな。たまには俺も頼って。」




下を向いて通り過ぎようとするAを少し強引に引っ張り、胸に押し付ける。



直ぐにAは俺のシャツを掴んで、声を上げて泣き出した。





あー、シャツ、シワになっちゃうな。




なんて考えながら






俺の幼馴染は泣き虫だな、なんて。





チャイムが鳴り始め、まだ涙ぐんでいるのに、授業に向かおうとするA。


そんな顔してる子を行かせるわけないでしょ。




「授業、サボっちゃおっか。」




俺はいつものように、すこし悪戯に笑って見せた。

19話→←17話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (58 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
193人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , まふまふ , そらる
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:流雨 | 作成日時:2018年11月14日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。