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10話 ページ11

夢主side

「返事、決まった?」


少し気だるそうにそう聞く先輩に


『その提案、乗ります。
付き合いましょう。』


と言えば、先輩は怪しげに笑った。



「じゃあ、先輩じゃなくて、彼方って呼んでよ。仮にも彼氏彼女なんだしさ。」



そう言って私の頬に手を添える。



『彼方...先輩。でいいですか?』


そう言って先輩のほうを向けば、顔を赤くしてそっぽを向く。




『もしかして照れてるんですか?w』



「あのなぁ、俺は本気で好きって言ったろ。
好きな女にそんな可愛いことされたらそりゃ照れる。」



と言って頭をグリグリする先輩。



からかったつもりだったのに、
本気でそんなことを言うものだから、こっちまでなんだか恥ずかしくなってくる。



『これからよろしくお願いします。彼方先輩。』



「うん、よろしくね。A。」



今日から私は彼方先輩の彼女なんだ。


取引のようなものだけど。






でも、なぜだか先輩といると、
真冬のことを少し忘れられる気がした。

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作者名:流雨 | 作成日時:2018年11月14日 0時

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