青春をヤンデレが邪魔してくるんですが!? (ページ11)

今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:121,458 hit

誰よりもヒーローページ11

「本当に凄い!!あの敵を一瞬で切り裂くとは!是非家のヒーロー事務所に来てはくれないか⁉」

はーい、皆さん。私だよ？あのクソみたいに弱い敵を倒したら、ヒーロー達に褒められとります。

因みに、隣にはかっちゃん。

デクは怒られとる。

兄さんには、待機させとります。今にも飛び出しそうだけど、此処で解除するのは待った方が良いからね。犬のままです。

いやあね、褒められるのは嬉しいよ？嬉しいけどさぁ

違くね？

私は、怒られとるデクの元へ行き手をとった。

『…あの、一つ良いですか？違いますよね？デクは、一向に助けに行こうとしなかったヒーロー達とは違ってかっちゃんを助けに行ったんです。それを怒るとかどういう事ですか？』

「？！」

『彼は、自身の力どうこう関係無く恐ろしい敵に立ち向かったんです。

彼は、この場の誰よりもヒーローだった。』

出「……Aちゃん…!」

デクのモサモサの頭を撫でて言う。

『てか、あんなクソみたいに弱い敵に手間取るとか…今のヒーローも全然だよね？メディアやら金やら有名になる事ばかりを望んでいるの？

中学三年生に倒される様な敵に怯えて動かないなんてさぁ？』

そう煽ると、一人のヒーローが「そんな事無い!」と私の腕を掴んだ。

あ、まずい。

そう思った瞬間、ヒーローの肩に手が置かれる。

ｎi「…何しとるんや？」

その言葉に周りが一斉に兄さんの方を向く。女性は、キャーキャー騒いでる。

「に、兄さん様？！………ッ!?」

ｎi「何をしているのかって聞いてんや。小さな女の子の手を掴んで。ヒーローなのに。」

あ、やべえ激おこぷんぷん丸だわ。これ。

いやあね、ハイライト映ってないわよ。しかもヒーローの肩がミシミシ言うとる。

《兄さん、やめてあげて。腕に痕も残って無いから。》

インカムでこそこそと告げると静かに手を離した。兄さんで良かったよ。これで他の幹部、特にグルッペンとか軍曹だったら殺しかねないし殺されかねなかったからね。

良かった、良かった。

rb《A、会議室に集合やで。》

少し怒ったロボロの声がインカムから聞こえる。

良くなかったわ、これは。