その九匹 ページ11
それは、15年前の事だ。
俺は、養豚場の豚だった。でも、他の豚とは違う。俺はあいつらと違って其処にいれば食われることが分かっていた。
人間が怖かった。こいつらは野生を壊す。飼育して、楽して、俺等を殺す。
当然、他の奴等にも言ったんやで？此処にいれば殺される!逃げようや!って。
でも、聞く耳すら持たなかった。だから俺は、空きを見て1人で逃げ出した。
その世界は明るかった。あの狭い場所じゃ無い。とてもとても美しかった。
でも、そう感じるのはたった1日で数日後には人間に見つかってしまうのでは無いかと恐怖に怯えて俺は穴に隠れていた。
『グルッペン、どうしたの？』
見た事が無い生き物が人間と共に現れた。ふわふわしていて赤い目で小さな人間と共に歩いていた。そいつが何かは知らなかったけど‥でも、
そいつが普通じゃ無い事が何故か俺にも分かった。
？「おい、誰だゾ。其処に隠れてる奴は。」
？「近づくな!お前と一緒に居るのは人間やろ？見つかったら殺される!!食われる‼」
俺がそう言えばそいつはおこった様に言った。
？「Aをそこら辺の人間と一緒にするな!出てこい、お前の種類が何かは知らんがAはお前を食ったりなどしない。」
？「そんなの根拠ない話や!人間は俺達を育てて食うんや!!みんな食われるんや!!」
？「チッ、まぁ良い。お前がそれで良いなら俺には関係のない事だゾ。精々其処でそこら辺の人間に食われれば良い。それとも餓死か？俺等はもう行く!A、行くゾ‥ってA?!汚れてしまうんだゾ!?」
『グルちゃん、此処に誰か居るんだよね？お友達でしょ？』
グル「いや、友達では無いが‥。こいつはお前を馬鹿にしてだな‥ってAには聞こえないんや‥‥。あ〜!直ぐに人間の姿になってAに教えたいんじゃぁ!!」
『あ、居た!豚ちゃんだ…。大丈夫？お腹空いてない？』
彼女は俺に優しく声をかけると心配そうに様子を伺っていた。警戒する俺に決して無理矢理抱きしめようなどとはしなかった。
『りんご、食べる？』
グル「A？なんで林檎なんて持ってるんだ？というか、これってこいつが出てくるまで帰らないやつか？むぅぅ、仕方ないな。A、林檎貸してくれ。」
『？グルちゃん、渡してくれるの？』
グル「まぁ、俺はこいつと同じく異常だからな。出てきたら褒めてほしいんだゾ。」
ぶんぶんと尻尾を振ると俺の隠れる穴に入ってくる。林檎を俺の元に転がすと低い声で言った
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ここのつちゃん(プロフ) - 面白いなと思ったら知っている作者さんでした！！投稿頑張ってください！応援してます！ (2021年10月16日 14時) (
レス) @page38 id: c790a783a7 (このIDを非表示/違反報告)
さとう - 好き()更新頑張ってください! (2021年5月30日 7時) (レス) id: ecd79149f7 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉 - 復帰おめでとうございます!!これからも頑張ってください！ (2021年3月31日 14時) (レス) id: c5ac09218a (このIDを非表示/違反報告)
きな粉 - 面白いです！更新頑張って下さいね (2021年1月11日 13時) (レス) id: c5ac09218a (このIDを非表示/違反報告)
欄 - 評価を５５６にしてしてしまった、、がんばえーーー！ (2021年1月1日 22時) (レス) id: 97c794166e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡
| 作成日時：2019年8月17日 16時
