彼女の料理 ページ6
(side:Gr)
Kn「A〜！このオムライス美味いなあ！」
『お気に召されたようで良かったです。コネシマ様。』
笑顔を見せるコネシマとAを横目に見ながら今日の夕飯を口にする。ふわふわトロトロの卵にソースをかけられている。卵の下には具材が混ぜ込められたケチャップライスがあり、良い感じにボリュームがある。ケチャップの酸味と米がよく合うが、卵の優しい甘さもある。新しい料理が出される度に思うのだが、毎回その発想力の素晴らしさを思い知らされる。
『ところで総統閣下。食堂の件なのですが、少しお話よろしいでしょうか。』
Gr「うん？なんだ。」
『実は人件費や設備費、建設費は上手くいくのですが、1つ問題がありまして…｡』
「問題？」とAに聞き返すと彼女は静かに頷いた。
『料理人の問題です。』
ふむ、と頷き返す。確かにそれは問題だろう。国を治める家系に産まれた俺は一般市民よりも美味い飯を食ってきた。だが、Aの料理と比べれば…｡いや、比べるまでもない料理だが、Aが危惧しているのはそこだろう。うちの国で料理人と呼ばれる人間は少ない。少ない上に技術はない。それならばAが料理をすれば良いと思うものだが、それは俺たちが嫌なのだ。もしもAの名前が世界中に広まれば、あいつを勧誘する者も現れるだろう。もしかしたら、ここよりも良い場所に勧誘を受けるかもしれない。それが嫌なのだ。彼女の料理を失うのは恐ろしい。
Gr「…もし、そうなったら戦争だな。｣
『総統閣下？』
ハッと自分が呟いたことに驚く。今までしたことのない執着がそこにあったことに気がつき、ふっと息をついた。
Gr「それで、料理人の勧誘の仕方は？お前のことだから考えているんだろ？」
そう聞き返すとAは静かに微笑み、【食堂建設計画書】と書かれた紙をワゴンから取り出した。
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なつ(プロフ) - もしかしてもう、更新されないのかな…。凄く面白いから続きが気になる(´TωT｀) (2022年2月26日 12時) (
レス) id: 4522973681 (このIDを非表示/違反報告)
パティシエル(プロフ) - 続編⁉︎一気に読み切ってしまった…。応援してます！！ (2022年2月9日 18時) (レス) id: 00c275c356 (このIDを非表示/違反報告)
本が大好きなハリネズミ(プロフ) - リクエストです！酢の物や梅干しなどの酸っぱいものの絡みが見てみたいです！これからも更新頑張ってください！ (2022年2月8日 22時) (レス) id: 8df063e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
毎日たこ焼き - 続編...!?嬉みです〜！！！これからの更新も楽しみにしてますね！無理しない程度にがんばってください！ (2022年2月7日 20時) (レス) @page45 id: d89fb8bcc6 (このIDを非表示/違反報告)
毎日たこ焼き - 更新おめでとぉぉぉぉ!!夢主ちゃん気づいてたんや...凄! (2022年1月28日 7時) (レス) @page42 id: d89fb8bcc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡
| 作成日時：2021年9月7日 11時
