調味料 ページ34
麺を2玉取り出すと鍋に入れて茹でていく。良い感じに茹であがれば、麺を湯切りし、スープへと投入。その上にはチャーシューや煮卵をのせて完成である。
伸びてしまうのもあれなので、2人用の小さめの机と椅子を設置してもらい、席についた。
「『いただきます。』」
手を合わせ、いつもの決まり言葉。味は悪くは無いが、凄く美味しいわけでも無い。やはり太めとはいえ、麺はパスタ。スープと麺の絡みがいまいちだ。チャーシューも時間を置いておきたかったが、明日には味も落ち着くだろう。
Ut「Aちゃん」
『どうかなされましたか？』
Ut「これ、ばり美味いわ」
ツルツルと麺を食べながら、鬱様は言われた。どうやらお気に召したらしい。その声色に嘘は無く、本当に感動しているようだった。ただ、私はこの出来栄えは残念に思う。1人で食べる分には良いのだが、何だか失敗作を提供しているかのようだ。
『…もう少し時間があれば、美味しく作れたんですけどね。』
Ut「これ以上美味くなる？え、それは気になるけど、食べたらおかしくなりそうやな…。」
「このチャーシューっていう肉、マジで美味いわあ。」とハグハグと食べながら、鬱様は言う。スープ、麺。夕食の時間などは静かに夢中で食べる様子からして、やはりお気に召されたのだろう。
Ut「このスープ、少し濃い目でも美味いなあ。もうこれだけでもゴクゴク飲めるわ。」
『ありがとうございます。でも、スープの味も本当なら色々あるんですよ。醤油、味噌、とんこつ…。とんこつならば、今度お作りましょうか。』
Ut「おん、気になるし、食べたいわ。その味噌ってやつと醤油ってやつは作れへんの？」
『作れないことは無いんですが、なにせ時間がかかるんです。少なくともそれぞれ1年は必要です。』
流石にそこまで時間がかかるとは思っていなかったのだろう。目を開いて「1年も…？」と呟かれた。
『少なくとも1年は、ですからね。もっと良い醤油や味噌ならば時間がかかります。』
Ut「大変やなあ、料理って。でも、その味噌や醤油も早く食べたいわ…。」
私も味噌や醤油は早く欲しい。米はあるのに味噌汁が作れないのは悲しさを超えている。味噌は味を整えるのにも使える万能調味料だ。醤油も焦がし醤油なんかにすると香ばしさが食欲をそそるものだ。安全面が確認されれば、お刺身なんかもお出ししたい。調味料を増やすことは今後の目標に入れておこうか。
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名無しのみき - めっちゃご飯食べたのにお腹すいてきた… (11月6日 0時) (
レス) id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
冬菜 - ご飯食べたばっかなのにもうお腹が空いてくる… (8月1日 22時) (レス) @page32 id: 73572317b8 (このIDを非表示/違反報告)
社畜 - このシリーズよんどるとどんどん料理の知識が手に入るっピ…ナポリタン問題で、🍅くナポリタンは日本料理♪なんｄ((」が頭の中に流れこんできたんはワイだけやないはずや.…それであっ、ってなったんもワイだけやないはずや… (2023年4月6日 22時) (レス) @page31 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
冬菜 - お腹が空くよ… (2023年2月10日 16時) (レス) @page32 id: 73572317b8 (このIDを非表示/違反報告)
九尾 - 暇な時に読むと止まらなくなる面白さが神作品すぎる……！ (2022年7月18日 7時) (レス) @page13 id: 11a0afe11b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡
| 作成日時：2021年5月16日 12時
