この世界と国 ページ28
Em「Aさん」
エーミール様からポンッと肩を叩かれてハッとする。つい集中して読んでしまった。慌てて振り返ると、エーミール様はクスリと笑われた。
Em「あまりにも集中していたもので、声をかけようかどうか迷ってしまいました。」
『すみません。何かを学んでいると時間を忘れてしまいまして…。今、何時でしょうか。』
「今は17時30です」と言うエーミール様の言葉に反応し、ガタリと椅子から立ち上がる。
『夕食の準備をしなければ…。エーミール様、こちらの本を借りてもよろしいでしょうか。』
エーミール様から承諾を受け取り、手続きを済ませて図書館を出る。図書館からキッチンまでの道のりの中で、私は先程の本の内容を思い出していく。
Wrwrd国。その歴史は古く、現在は12代目の総統グルッペン・フューラーが国の頂点に立っている。負け知らずの軍事国家で、その名は世界に轟くほど。国は総統と幹部の力で治められている。
この世界について。国は幾つも存在するが、正確な数は把握されていないようだ。国と国の間は誰の土地というわけでも無く、きっちりとした完全な国境線があるわけでは無い。何とも曖昧な世界だ。
そして肝心な料理だが、残念なことに大きなことは分からなかった。ただ、料理本は存在していないらしい。エーミール様に聞いたところ、面白そうに耳を傾けられたが、そんな本は見たことが無いと仰られた。揚げ物や煮物といった調理方法についても聞いたが、結果はゼロ。この世界では焼くという調理方法しか無い。あとは、屈辱的だがスープのために野菜を茹でて塩で味をつける煮込みもどきがあるらしい。(私の調べだと全然煮込みが足りていない)
食材に関しては調べ途中だが、少なくとも遺伝子組み換えという技術は無さそうだ。美味い肉や野菜が手に入るためにもどうにかならないものか。まあ、今のところ味に問題は無いから良しとする。しかし、動植物図鑑を見せていただいてエーミール様に説明してもらったところ、食べられる食材を食材として使っていないところがあった。
まあ、百歩譲ってフグやキャッサバ、こんにゃく芋は良しとしよう。(毒性のあるものを意地でも食べようとする私の世界が変なことは流石に分かっている)
でも、見た目が気持ち悪いからという理由で鰻を食べようとしないのは、どうかしている。そこら辺もどうにかして意識改革を遂げることが出来たら良い。
やはり、やることが多すぎでは？
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名無しのみき - めっちゃご飯食べたのにお腹すいてきた… (11月6日 0時) (
レス) id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
冬菜 - ご飯食べたばっかなのにもうお腹が空いてくる… (8月1日 22時) (レス) @page32 id: 73572317b8 (このIDを非表示/違反報告)
社畜 - このシリーズよんどるとどんどん料理の知識が手に入るっピ…ナポリタン問題で、🍅くナポリタンは日本料理♪なんｄ((」が頭の中に流れこんできたんはワイだけやないはずや.…それであっ、ってなったんもワイだけやないはずや… (2023年4月6日 22時) (レス) @page31 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
冬菜 - お腹が空くよ… (2023年2月10日 16時) (レス) @page32 id: 73572317b8 (このIDを非表示/違反報告)
九尾 - 暇な時に読むと止まらなくなる面白さが神作品すぎる……！ (2022年7月18日 7時) (レス) @page13 id: 11a0afe11b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡
| 作成日時：2021年5月16日 12時
