前前世も前世もある彼女は平和の象徴でした!? (ページ20)

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平和の象徴は俺の先生で今は俺の生徒ページ20

平和の象徴ヒーロー【レイ】本名神崎A

そのヒーロー人生の中で彼女が救えなかった人はゼロ。その動きに無駄は無くどんな敵でも勝利を納めた英雄。彼女がNo.1ヒーローになったが故に彼女に憧れヒーローを目指す女性が増えたと言われるほどだ。でも、そんな彼女は実際かなりの変人で子供っぽい人物だった。

気に入った人間を嫁呼びしたり

朝の報道番組のじゃんけんに本気で挑んでいたり

オムライスが好きだったり

フラッとどこかしらに消えたと思ったら北海道で敵を逮捕していたり

夜中までゲームして寝不足になっていたり

実際、15の俺が子供だと思うほどだ。でも、ヒーローとしてはＮｏ．1であるだけ凄い

『良いか。相澤、山田、睡。敵の行動1秒1秒を見逃すな。1秒でも空きがあると思ったら突っ込め。そして、何よりも市民の命を優先。当たり前だが大体のヒーローがそれを優先できずにいるからな』

『相澤は個性が強いから。肉弾戦に有効。睡はどんな敵でも眠らせる事が出来るから被害を最速で終わらせれる。山田は周りにも被害が及び過ぎないように近く‥いや、遠くからボイスを発した方が良いか。』

『良いか!1番ヒーローとして大切なのはどんな時でも笑って助ける!強さなんて二の次!大切なのはどれほど市民が安心出来るか!笑えば市民も安心出来る!』

とまぁ、謎だが一理ある人だった。

でも、ある事件で彼女は殉職した。オールマイトもどのヒーローも助けようにも可戦しようにも何処かにいるバリア型の敵が作ったドームを壊す事はできず彼女だけが中に入り500人もの一般市民を救った。1000人もの敵から。事務所にあった遺書から彼女には1時間以上使うと死ぬキャパがあったと知った。

それから暫く俺達の心には穴が空いたようになって。彼女が死んだ事が幾らテレビを見ようと信じられなくて。大切な人を。初恋の相手を救えなかった自分を恨んで。彼女の死をようやく認めようやく歩き出した時。その人は出てきた

相「A‥さん?」

偶々ついていたテレビで映っていた中学生。白石A。彼女は名前だけでなく髪と瞳の色は違ったが髪の留め位置も表情も全部一致した。

オールマイトが解決した事件なだけあってどの番組でも放送されてどの姿もAさんで。どうしてもAさんにしか見えず。俺達は思わず涙が零れていた。そして、雄英入試。俺達は確信した。白石AはAさんだと。

俺は次こそ俺の前を呑気に歩く彼女を守れる。

俺の初恋の人を。