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「例えばエレンがジークを裏切っていたとしても、イェーガー派が脊髄液でこの島を支配するなら、私たちは一生この島のお尋ね者。」
ハンジの脳裏に四年前の憲兵の姿が過ぎる。
「……多分、順番が来たんだ。自分じゃ正しいことをやってきたつもりでも、時代が変われば牢屋の中……」
あぁでもそうか。もうあの子がいないんだったら、もう会えないんだったら……。私もリヴァイも、あの子を失ってしまったのなら…。いっそ、いっそのこと……——。
「二人でここで暮らそうか」
そう言い終わらないうちにハンジの顔は苦くなった。
「あー…、ごめん。今のなし。何考えてんだ全く…。そんなことしたら、ルアナに殺されちゃうっていうのに」
段々とハンジの目線は下がっていった。ハンジの心の中で相反するものが渦巻く。
無事でいてほしい。でも、脊髄液を盛られたのならもう……。それでももう一度会いたい。こんな形で引き裂かれるなんてあんまりだ。でも、もうどうすることもできない。…あぁ、もう、いいよ。怒った顔でも、文句を言いに来るんでももう何でもいいからさ。
会いたいよ。
ルアナが無事でいる。その可能性に縋りたいが、信じたくは無くとも、もしかしたらもう文句を言うルアナはいないかもしれない。そんな憶測が胸を塞ぐ。
「……みんな、無事かな」
ハンジがボソリと呟いた時、彼女もまた不思議な感覚を味わった。
何か違う世界に飛ばされたような、頭に何かが響くような感覚。そして聞き間違えるはずもないエレンの声。
「今のは、まさかっ…、エレンが世界を…！リヴァイっ」
聡いハンジは一瞬で何が起こったのかを察し、視界が森に戻ったところでリヴァイを振り返った。すると、先まで意識を失っていたはずのリヴァイがむくりと起き上がっていた。
「なっ…！」
「っ……。獣の、クソ野郎は…、どこだ…っ」
一体どこまでタフなんだ、とおったまげるハンジに対し、リヴァイの開口一番はそれだ。
もっと自分のことを考えたっていいのに、と似た誰かさんを思い浮かべながら、ハンジは彼の肩をそっと押した。
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なぎさ(プロフ) - 何回も見返すほど大好きです！！更新楽しみにしてます！ (11月21日 13時) (
レス) @page33 id: 548ee16a42 (このIDを非表示/違反報告)
春花(プロフ) - こちらのシリーズとっても大好きでいつも更新を楽しみにしてます‼︎完結まで頑張ってください、完結まで応援させてください‼︎ (11月5日 16時) (レス) id: 27efe983cc (このIDを非表示/違反報告)
ああ - このシリーズ大好きですっ (10月11日 23時) (レス) @page11 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - ずっと応援します‼︎大好きです！ (10月10日 15時) (レス) @page11 id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
おむすび(プロフ) - このシリーズマジで面白くて大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月9日 21時) (レス) @page1 id: 5b99419290 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月2日 9時
