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「状況は絶望的です。…でも！あなたは兵長が死んだところをその目で見たんですか」
「っ、！」
そうだ。信じているのは、この目で、肌で、実際に触れて感じた世界だけ。
「兵長は生きてる。そう信じているのに、あなたが諦めてどうするんですか。イェレナに降参するんですか。そんなの、俺の知っているルアナ・クライストじゃない。俺の知っているあなたは、もっと、諦めが悪い人だ。」
「…………っ」
「自分が足でまといだと感じているなら、それはとんだ勘違いです。俺たちは何度もあなたに救われた。あなた一人、行きたいと願う場所に連れて行くのを今更反対する人はいません。むしろ喜んで力を貸す奴らばかりです。だってそうでしょう？」
――みんな、あなたが育てた兵士なんですから。
結局、この手に残された選択肢はいつも一つで。でもこの選択の答えは、一つだけであって欲しくて。
「生きなきゃダメです。もしあなたがそれを諦めているのなら、俺が阻止します。兵長に危険を知らせられなかった分、俺が絶対、あなたを兵長のもとに届けますから。
ハンジさんだってユーリさんだって、104期の子たちだって、あなたを待ってます。誰もこんなところにあなたを置いて行きたくはないんです。それはあなたが司令だからじゃない。ルアナさんがルアナさんだから。あなたが俺たちに言ってくれたんですよ――ひとりじゃない、って。」
心の中は泣いていて、それでも涙は出なかったけど、
「あなたが帰るべき場所はここじゃない」
「っ…………」
立ち上がる脚も、飛び立つ羽もないけれど、
「兵長のところに、行きましょう。会いに行きましょう、ルアナさん」
でもやっぱり、諦めるなんて、できないから。
「…うん、」
ルアナは小さく頷き、それを見たベンは満足そうに笑ってマントをそっと彼女の肩にかけた。
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なぎさ(プロフ) - 何回も見返すほど大好きです！！更新楽しみにしてます！ (11月21日 13時) (
レス) @page33 id: 548ee16a42 (このIDを非表示/違反報告)
春花(プロフ) - こちらのシリーズとっても大好きでいつも更新を楽しみにしてます‼︎完結まで頑張ってください、完結まで応援させてください‼︎ (11月5日 16時) (レス) id: 27efe983cc (このIDを非表示/違反報告)
ああ - このシリーズ大好きですっ (10月11日 23時) (レス) @page11 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - ずっと応援します‼︎大好きです！ (10月10日 15時) (レス) @page11 id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
おむすび(プロフ) - このシリーズマジで面白くて大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月9日 21時) (レス) @page1 id: 5b99419290 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年8月2日 9時
