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地上の環濠の中では負傷兵が治療されている一方で、腕章をつけた兵士の遺体があちらこちらで転がっていた。その一角に、明らかに子供と思われる姿が数人、体を寄せ合っていた。
「一体誰が選ばれるんだろうねぇ」
「…なんだガビ。自分以外の比較対象がほかにいねぇって口ぶりだな」
ガビ、ファルコ、ウド、ゾフィア。
彼らは九つの巨人の継承権を争う、戦士候補生だ。
「だってほかにいないでしょ」
「まあ、私たちとガビじゃね……」
「今のところの成績じゃな」
「いいや、成績じゃないよウド」
ガビと呼ばれた勝気な女の子が立ち上がる。
「いつも言ってるでしょ。私があんたたちと違うのは覚悟だよ。エルディア人の運命を背負い、私たちを苦しめるあの島の悪魔どもを皆殺しにする覚悟だ！」
そう言って上空に浮かぶ飛行船をぐいと睨み上げた。
「そう、あの女だって例外じゃない。いくらジーク戦士長のお気に入りだからって、ライナーが負けるくらい強くたって、あいつがあの島から来た悪魔だってことは変わらないっ。そんな奴がのうのうと太陽の下を歩いてることが、私は許せない」
ガビの拳が強くにぎり締められる。
一方のファルコはなんとも言えない顔をしていた。
「だからっ、この世界に残るのは善良なエルディア人だけだと、この戦いに勝って世界に証明する」
——私は負けない。
「でもさ、あの人は実際この戦いに必要だったじゃないか。この前だってお前、あの人に助けられて——」
「——ない！！っ、ファルコ！あんた、あんな奴を庇うの？！」
「そういうんじゃないよ。でも、少なくとも今の僕らより強いのは確かだ」
ファルコがそう言い切ると、ガビは鼻を鳴らしてどかっと座り込んだ。
「ふん！今に抜かすし！…ともかく私が収容区からみんなを解放して、然るべき人間を一生出られない牢にぶち込んでやるんだ！」
そう意気込んだガビはもう一度上空の飛行船を見上げた。
「絶対に、島の悪魔を…っ」
3→←1 -The Other Side of The Sea-
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あんこもち(プロフ) - 無名さん» コメントありがとうございます。確かにマーレ急襲時にはスカーフを巻いていませんが、リヴァイはやはり通常時にはスカーフを巻いていることが多いのでそのように表現しております。分かりにくく申し訳ございません。 (11月19日 11時) (
レス) @page35 id: d1838a7b16 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 854年のリヴァイさんは最初の方だけスカーフをしていなかったと思いますが... (11月19日 0時) (レス) @page35 id: 633d257dbd (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 最高スギィ！もう毎朝学校行く前に読ませて貰ってます‼︎これからも頑張って下さい応援してます❤️ (5月15日 2時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
んご - めっちゃ最高です！更新頑張ってください！！ (4月30日 7時) (レス) @page6 id: 2dc34b573e (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - 頑張ってください！ (2023年4月1日 23時) (レス) id: 2973651174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年3月22日 16時
