34 -The Assassin- ページ37
トンと軽い音と共にリヴァイが地上に降り立つ。
その上空では飛行船が低高低速で飛行していた。兵士たちが括り付けた光の道に沿って兵士を回収していく。アルミンが練り出した、彼らパラディ島勢力が生き残るための最後の手段だ。
念には念を——というより演出上、ジークの四肢は切断済みだ。先ほど飛行船に向かうジャンを呼び止め、彼を一緒に連れていくよう命じてある。
リヴァイにはそれよりもやることがあった。
先ほど彼女と交戦した建物へと走る。その対象は言いつけ通り一歩も動かず、壁に背を預けて空を見上げていた。
彼女の姿が目に入った瞬間、忘れていた先の感覚がリヴァイの身体を巡った。懐かしさと妙な緊張が入り混じった変な感覚だ。
彼女の数歩手前で足をとめ、短く息を吐いて彼女に声をかけた。
「……ルアナ、」
名を呼んでやっと彼女が空から目を離し、大きな蒼眼がリヴァイを捉える。その瞳に吸い込まれそうになるのをぐっと抑えて、リヴァイは彼女の方へ足を進めた。
「お前は捕虜として連れていく。いいな」
「…………」
彼女はうんともすんとも言わない。
リヴァイはくいと眉根を寄せた。
「抵抗しないのか」
過去がどうであれ、今は敵同士だ。大半は逃げたり隠れたり、そうでなくとも最低限抗おうとするのが普通なのだが、ジークが声をかけてからの彼女は、不自然なほどこちらに従順だ。先ほどの殺気が嘘のように消えている。
「……あなたに従うようジークに言われてる。それだけ」
彼女はリヴァイから少し目線を外して淡々と言った。
それはまるで、従順なことに何の疑問も抱いていないかのような口ぶりだった。
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あんこもち(プロフ) - 無名さん» コメントありがとうございます。確かにマーレ急襲時にはスカーフを巻いていませんが、リヴァイはやはり通常時にはスカーフを巻いていることが多いのでそのように表現しております。分かりにくく申し訳ございません。 (11月19日 11時) (
レス) @page35 id: d1838a7b16 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 854年のリヴァイさんは最初の方だけスカーフをしていなかったと思いますが... (11月19日 0時) (レス) @page35 id: 633d257dbd (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 最高スギィ！もう毎朝学校行く前に読ませて貰ってます‼︎これからも頑張って下さい応援してます❤️ (5月15日 2時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
んご - めっちゃ最高です！更新頑張ってください！！ (4月30日 7時) (レス) @page6 id: 2dc34b573e (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - 頑張ってください！ (2023年4月1日 23時) (レス) id: 2973651174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年3月22日 16時
