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――どうしてあの時、ルアナじゃなくてアルミンを選んだの。
その問いはリヴァイにとって唐突なものであり、かつ前々から覚悟していたものでもあった。むしろこの一年、直接個人的には誰からも問われなかったことの方が不自然なくらい、当たり前の質問だった。
しかし、リヴァイはハンジから目を逸らした。この一年、自分の胸の内に隠し続け、この類の話題から逃げてきたように――。知られるのが怖いと感じている自分に気づいていた。
一方のハンジも正直なところ、一年この話題は避けていた。リヴァイとルアナの間にどんな会話があったのか知りたい気持ちはもちろんあったが、その反面、知るのが怖かった。
それでもやっぱり知りたかった。長年相棒として連れ添った彼女の最期の願いは何だったのか。なぜ、このリヴァイがルアナを確実に救う選択を選ばなかったのか。
その選択に彼女の何かしらの意思があっただろうことは、ハンジには手に取るように分かるのだ。
「ちゃんと、知りたいんだ」
「っ、……」
「…あの子は、何を願ったの？」
そう問いかけるハンジの目にリヴァイはハッと息をのんだ。
どこか彼女を彷彿とさせる目。言い逃れは許さないと、言葉はなくとも語りかけてくる強い瞳。
リヴァイの手が無意識に胸元のリングへと伸びる。それはリヴァイの体温で指に馴染んでいく。そっと目を閉じると、ルアナの請い願う顔が瞼の裏に浮かんだ。
あの日、あの時、あいつが言った最期のわがまま――……。
『…リヴァイ、私は、ね……』
忘れもしない、最期に彼女が望んだこと――。
リヴァイは小さく息を吐き、そっと目を開けた。
「…あいつは、……ルアナは、」
「………うん」
「……生きたいと、願ったんだ」
「っ、！」
ハンジの瞳が微かに揺れる。
リヴァイの指はリングに触れたままだ。
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あかまる(プロフ) - 素敵な作品で終盤はずっと泣いてました…。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございます。 (12月31日 10時) (
レス) @page32 id: eb52eba48a (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 最後めちゃくちゃ泣きました。面白かったです！！ (9月8日 23時) (レス) @page33 id: d425432768 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…… (2023年4月3日 0時) (レス) @page32 id: f171f4e286 (このIDを非表示/違反報告)
かりおすとろ(プロフ) - 細かいキャラ設定、原作への忠実さ、どれも素晴らしく、キャラクター・作品への愛が非常に伝わってきました。とても素人は思えぬ構成とキャラ設定、まるで公式作品を読んでいるようでした。結末も原作らしくて好きです。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2023年3月31日 23時) (レス) id: 33ef6f580f (このIDを非表示/違反報告)
輝音翔(プロフ) - この作品何回も読み返すぐらい好きでまさかの続編ですか。ありがとうございます！とても素敵な作品の続きが見れるなんて… 応援してます！頑張ってください！ (2023年3月22日 20時) (レス) id: 0627dd355a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2022年9月10日 8時
