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「ぐっ……！」
ある程度離れたところでグリップから手を離す。
勢いのまま、ルアナの身体は地面に打ち付けられた。転がり落ちた身体は地面との摩擦によって勢いが殺され、何回か回転し止まった。
どくんどくんと切断面が脈打つのが分かる。もはや痛みは感じなかった。
「っ、………」
ルアナは必死で身体を起こそうと腕を踏ん張るが身体は動かない。痺れと痛みが彼女の身体を完全に支配していた。
なんとか顔だけ上げて、ここで唯一飛び回っている彼の小さな影に目を凝らす。だが、視界がぼやけ始めた彼女の目では、ちゃんとリヴァイの姿を見ることは出来なかった。黒い点がぼんやりと見えるだけだ。
「っ、…リ、ヴァイ……っ」
もはや顔を上げることさえままならなくなり、彼女の身体は力なく倒れた。その視界の隅にちらりと見えた金髪。一瞬自分のものかと思ったが、それは彼女の髪より短かった。
「っ、…」
ルアナは力を振り絞って腕だけで身体を引きずった。
「エル、ヴィン……っ」
血だまりの中に倒れるエルヴィンに手を伸ばした。もう今のルアナの視界では、彼が生きているのかさえ判断できない。
伸ばした手は届きそうなのに届かない。ルアナの目に涙が浮かんだ。
ごめんっ。ごめんね、エルヴィン…っ。ごめんね、リヴァイ…。
約束を果たせなかった。それなのに、もう戦えなくなってしまった。
彼女の瞳からこぼれ落ちた涙が僅かに生えている草を濡らすと同時に、彼女の伸ばした手もパタンと落ちた。
ルアナが意識をなくす前、最後に想ったのは、他でもないリヴァイだった。
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蒼空 - 夢主死なないで泣 (2022年9月10日 21時) (
レス) id: e5ebd447b1 (このIDを非表示/違反報告)
まんごすちん(プロフ) - ひぇぇぇ…胸が…締め付けられる…続きが…気になる…ｸﾞﾌｩ (2022年9月10日 0時) (レス) @page49 id: bff1e932e9 (このIDを非表示/違反報告)
もちち(プロフ) - どどどどどどうなってしまうのか気になって夜しか眠れません…！！！！初コメ失礼しました、！！！ (2022年9月4日 23時) (レス) @page44 id: 65f0ff2c55 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 夢主は死なないですよね？生きてほしい… (2022年9月2日 22時) (レス) @page39 id: ca2fa3b081 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - もう何度泣いたか分かりません(*_*)本当に素敵な小説をありがとうございます。是非最後まで完走してください（涙）応援しています！毎日の楽しみです。 (2022年8月29日 21時) (レス) id: 303cf5547a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2022年8月1日 9時
