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弱々しく、けれどはっきりとAは自分のことを話してくれた
それはひどく小さくて曖昧なものかもしれない
けど、触れることのできたこの熱は
前は手に入れられなかったもので
その2文字は勇気をもって選んでくれたものだから
「そうか」
それをきちんと受け止めたい
受け止めて、もう零さないようしっかり包み込んで
次に繋げていきたい
「それなら安心だ。文化祭はまだ始まったばかりだからな」
「……俺っ」
恐る恐る紡いだ小さな声に、相澤は答えてくれた
個性の発動にも騒ぎを起こしたことにも触れず心配だけを向けてくれた事に少し安心した
優しさを与えてくれたのだと理解した
でもその後の言葉にAは再び泣き出しそうになる
文化祭に自分は参加するべきではなかったのだ
そんな簡単にすぐに他人に慣れるわけがない
無意識に恐怖に変換されてしまうことを制御できない
個性の発動をすぐに止められない
使い方を忘れてしまったかのように
もう消したくないのだ
「怖いんだ……っ誰かと目が合ったら止められない……無意識に記憶を消してしまう…迷惑にしかならないから……病院に…っ」
帰りたい、そう言おうとした
「お祭りと言ったら焼きそばですかね？人形焼とかもありますかね」
「たしか、ヒーロー焼きが3年の出し物に。緑谷がオールマイト焼き食いてぇって言ってたからあると思います」
「やっぱりオールマイトですか。いいですね。探してきますね」
「温田先生……何言って…」
柔らかな表情を崩さない温田にAは目をパチパチと呆然と見つめる。結構勇気を振り絞って言葉を紡いだつもりなのに、聞こえていなかったかのように話をするからAは混乱した
「確かに誰彼構わず記憶を消されるのは困る。でもここなら誰にも会うことはないだろう。それに文化祭はここからでも楽しめる」
「……！」
そう言って相澤は窓際まで歩いていくとガララと音を立てて窓を開けた
その瞬間に少し肌寒い風とそれとは違う熱気、そしてたくさんの賑やかな声が部屋に入ってきた
『華麗なドレスを裂いての演舞！強さと美しさの共存！素晴らしいパフォーマンスです！』
少し反響したような大きい声が響いて、その後に拍手が聞こえてくる。窓の向こうの外には色とりどりの風船が空を舞い、少し離れたステージには人だかり、そしてそこかしこで客寄せの声が響き渡っていた
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みけいぬこ(プロフ) - 結華さん» コメントありがとうございます！こちらは男主人公として少し甘い感じで進めて行こうと思っています！（すっっごいBLにはならないと思うのですがカップリングとしては轟落ちです）優しいコメント嬉しいです。更新頑張っていきます！ (2022年9月12日 17時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
結華 - ほんとに、、本当に好きです…！！これから轟くんと主人公がどうなっていくのか楽しみです！！！ (2022年9月12日 11時) (レス) @page50 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 華さん» コメント＆見ていてくださってありがとうございます！！！！嬉しい！その言葉でお疲れも吹っ飛びます( ˃ ᵕ ˂ )これからも楽しんでいただけるよう聞いていきますね！ (2022年9月6日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 更新お疲れ様です‼︎作者様の作品全部大大大好きで毎日見てます‼︎👀これからも頑張ってください！！！！ (2022年9月6日 19時) (レス) id: d1e7a9b3ce (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» コメントありがとうございます！読んでいただけてるの凄く嬉しいです！！疲れも飛んできますね( ᵒ̴̶̷̤ ᵒ̴̶̷̤ )✧*。完結まで書ききりたいと思います！ (2022年9月5日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年8月18日 11時
