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「すみません、私が目を離してしまったばかりにご迷惑を……」
「いえ、こちらもあまり情報を広めないようにと生徒達には話していませんでしたので…万が一を考慮して危険な奴は伝えておくべきでした。根が悪いのはいないんですが何人か表面的にアレなのがいて」
「いえいえ、そんな…ヒーロー志望の学生さんに悪い人なんて！久しぶりの学校に私が浮き足立ってしまっていただけなんです…Aくんも、轟くんもすみません」
「……っ…」
「いえ、俺は…」
相澤の配慮での仮眠室に移動したAは革張りのソファに促され轟と並んで座る。気持ちもさっきより大分落ち着いて騒ぎを起こしてしまったという罪悪感で顔面は依然蒼白としており、謝り合う温田と相澤の姿にも胃がキリキリと痛む思いだった
「(轟にも、迷惑かけた……文化祭、まだ終わってないのに……)」
ここまで無言で付き添ってくれた轟は、移動中さり気なく周りの視線から隠すように歩いてくれていた。今も特に何も話はしないがじっと傍で様子を伺ってくれている。今日は学生のお祭りの日なのだ、クラスメイトとわいわい楽しみたかっただろう。屋台も沢山あったし見て回りたかっただろう
それを全て台無しにしてしまった自分に嫌悪感が募る
「(さっきの人にも酷いことをした……何も、ただ目が合っただけだ……なのに、)」
勝手に過去の恐怖と重ねてしまい無秩序に個性を使ってしまった。数秒目が合っただけの記憶を消してしまったに過ぎないが彼の大切な過去を覗き見した。彼の人生は比較的綺麗で真っ直ぐ鮮烈としていた
自分とは真逆な、己を生きている姿は眩しかった
「(轟も……)」
そして、また轟の記憶も見てしまった
前と違うのは今日までの数週間が追加されたこと
病院に来る前の学校での過ごし方
クラスメイト達と沢山話して何度も今日の演技の練習と調整をしてる真剣な様子
Aの前では見せない表情やヒーローの訓練の様子
知らない轟の姿がその多忙さが視て明らかになった
そんな合間を縫って会いに来てもらって迷惑しかかけられてない自分がひどく情けなく思えた
誰かの、轟の迷惑にしかならない自分がいたたまれなくなった
「あのっ…轟……ごめっ…」
「何に対して謝ってんだ？」
「っ……」
この場の全てに申し訳なくて逃げ出したくて絞り出した言葉は
凛とした轟の声で遮られた
それはどこまでも澄んでいて
怖いものではなかった
．
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みけいぬこ(プロフ) - 結華さん» コメントありがとうございます！こちらは男主人公として少し甘い感じで進めて行こうと思っています！（すっっごいBLにはならないと思うのですがカップリングとしては轟落ちです）優しいコメント嬉しいです。更新頑張っていきます！ (2022年9月12日 17時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
結華 - ほんとに、、本当に好きです…！！これから轟くんと主人公がどうなっていくのか楽しみです！！！ (2022年9月12日 11時) (レス) @page50 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 華さん» コメント＆見ていてくださってありがとうございます！！！！嬉しい！その言葉でお疲れも吹っ飛びます( ˃ ᵕ ˂ )これからも楽しんでいただけるよう聞いていきますね！ (2022年9月6日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 更新お疲れ様です‼︎作者様の作品全部大大大好きで毎日見てます‼︎👀これからも頑張ってください！！！！ (2022年9月6日 19時) (レス) id: d1e7a9b3ce (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» コメントありがとうございます！読んでいただけてるの凄く嬉しいです！！疲れも飛んできますね( ᵒ̴̶̷̤ ᵒ̴̶̷̤ )✧*。完結まで書ききりたいと思います！ (2022年9月5日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年8月18日 11時
