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「A組は色々と騒動があってそれを乗り越えてきた人達なんですよ。Aくんも巻き込まれていた事件の事で酷くやっかみを受けてると聞きました」
「……」
「その中でも彼らは誰かを楽しませたいと思って今回バンドという形を取ったのでしょう。何か伝えたいことがあるんだと思います」
「伝えたいこと……」
「はい、誰かに何かを伝えることは勇気がいりますよね。その勇気を一緒に受け取ってみませんか」
ストンと温田の言葉がAの心に落ちる
それはまさにさっきAが身をもって体験したことだったから
伝えたいことを言葉にすることはとても勇気がいる
轟に受け取ってもらえたから今Aは安心できている
届けたい想いが自分に対してじゃないかもしれないけど
誰にも受けとってもらえないことは辛いと、悲しいというのは痛いほどわかる
助けての言葉を誰にも聞いてもらえなかったあのころの自分のようで
「温田先生、上でみるのは許可もらえました」
「そうですか、どうします？Aくん」
小走りで戻ってきた轟と、恩田の視線がAに向く
こういう時、何を言えばいいのか分からなくなる
自分の意見を言ってもいいのだろうか
「っ……」
「A、俺はお前と一緒がいい。怖くなったら守るから」
そんな不安も何もかもすぐに追い払ってくれるから自然と伸ばされた手に手を伸ばす
伝えたい何かがあるなら聞いてみたいと思った
轟が何をするのか近くで見たいと
「決まりですね。私は下で観てますので轟くん、Aくんをよろしくお願いします」
「はい。ちゃんと守ります」
「ふふふ、ではAくんまた後でね」
離れていく背中に少し心寂しい気持ちもあるが、傍のぬくもりを感じてその綺麗な紅白を見やる
「行こう、紹介したい奴らもいる」
「……」
自然と手を握られゆるく引かれながら一緒に歩き出す
さっきまでより軽いその足取りが不思議だった
「おーい、こっちー！」
少し前でこちらに手を振る赤い髪の少年
その横には黒髪の背の高い少年がいてその2人の後に続いてAは轟と共に薄暗い会場裏に足を踏み入れる
階段を暗がりの中ゆっくり進み上がった先は天井がすぐ近くにあって今まで見たことない広い空間が広がっていた
暗くてよく見えないがコの字に通路があって正面に大きなステージが見える
そしてその下に蠢く人の気配にびくりと身体が震えた
あれが全部人なのかと思うと少し怖かった
．
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みけいぬこ(プロフ) - 結華さん» コメントありがとうございます！こちらは男主人公として少し甘い感じで進めて行こうと思っています！（すっっごいBLにはならないと思うのですがカップリングとしては轟落ちです）優しいコメント嬉しいです。更新頑張っていきます！ (2022年9月12日 17時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
結華 - ほんとに、、本当に好きです…！！これから轟くんと主人公がどうなっていくのか楽しみです！！！ (2022年9月12日 11時) (レス) @page50 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 華さん» コメント＆見ていてくださってありがとうございます！！！！嬉しい！その言葉でお疲れも吹っ飛びます( ˃ ᵕ ˂ )これからも楽しんでいただけるよう聞いていきますね！ (2022年9月6日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 更新お疲れ様です‼︎作者様の作品全部大大大好きで毎日見てます‼︎👀これからも頑張ってください！！！！ (2022年9月6日 19時) (レス) id: d1e7a9b3ce (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» コメントありがとうございます！読んでいただけてるの凄く嬉しいです！！疲れも飛んできますね( ᵒ̴̶̷̤ ᵒ̴̶̷̤ )✧*。完結まで書ききりたいと思います！ (2022年9月5日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年8月18日 11時
