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「本物かよ、まさかこんなとこにいるとはなぁ！」
「ッ！」
「施錠！」という声とともに上に纏められた腕が動かなくなる。何も無いはずのそこに縫いとめられたようにピクリともしない腕。そして腹部にかかる圧、何より目の前に知らない男がいることに寝起きのAには状況が全く掴めないでいた。目元をマスクで僅かに隠した褐色の肌の男は何がおかしいのか口元に弧を描き流れる前髪をかきあげる
ただそれだけの動作に
Aの心臓はドクンと嫌な音を立てる
嫌な映像がノイズと共に脳裏を駆け巡る
身動き取れない状況で
知らない男に組み敷かれている
「捕まえたぜ…大人しくしてもらおうか！」
ロックロックは別に超マイナーなヒーローというわけではない。メディアに出たこともあるまぁそこそこ認知のあるヒーローだ。だけどAにとってヒーローは架空の存在に近いものであった。オールマイトと聞いて、ああ…ヒーローの？くらいの認識
目の前の男がヒーローだなんて思いもしない
プラス、ロックロックはお世辞にも口がいいとは言えない。荒っぽい口調で見た目もワイルドである
彼的には保護対象を保護できたという感覚で話をしている
だが、Aにはそんなこと1mmも通じていないわけで
度重なる悪意に疲れ果て
ようやっとひと時の安寧に浸っていたのだ
そこによく分からない男が乱入してきて
腕を拘束されベッドに押し倒されてるような状態
Aにとって大人は
知らない男は恐怖の何者でもなかった
ここ最近の不遇はそれを増長させ
迫る手ですら
誰かの笑顔さえ
恐怖に変換される
「や、だ……」
「ん、どうした…落ち着け、俺は……」
パチパチと視界が赤く明滅する
Aには見えないが宝石と謳われる青い瞳が
朱に染る
それは元の青と混ざり合い鮮やかなアメジストに変わった
個性とは、身体能力の一つであり
使えば使うほどその力は強化されていく
この短期間で酷使した力は
本人の望まぬ力を得る
記憶を辿り
記憶に触れ
その記憶を、意のままに操る
．
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みけいぬこ(プロフ) - ラリってるもののふさん» コメントありがとうございます！冒頭まで見ていただいていて嬉しい( •̥ •̥ )私の趣向が楽しんでいただけてるなら本望です！ (9月8日 8時) (
レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
ラリってるもののふ(プロフ) - 地獄すぎてここの冒頭のあらすじで「やっと光つかむんかっ！」と感動して声が出ました…みけいぬこさんのお話他のも好きです、可哀想は可愛い！！ (9月7日 21時) (レス) id: c2e111fdc8 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - まおさん» ありがとうございます！書きかけのものを非公開忘れておりました^^;夜に上げ直します！ (2022年7月11日 16時) (レス) @page43 id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
まお - いつも更新楽しみにしています！気になったのですが最新話が4話の次に6話になっていて多分お話も飛んでるかと🥺 (2022年7月11日 16時) (レス) id: 54eeb56af7 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - mikittyさん» 月曜にまた更新しますね！ (2022年7月10日 23時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年6月17日 14時
