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ガシャーン！
「わ！？春乃、また！？」
「すいませぇーん」
朝からノックの音がグラウンドに響く中、持ってたボールケース事躓いて(そこはただの平坦なグラウンド)転んでしまった春乃に心配よりも呆れ混じりの梅本の声が響くのも一度や二度ではない
「大丈夫？春乃ちゃん、擦りむいてるよ」
「ごめんねAちゃん…私は平気いつもの事だし」
「でもバイ菌入っちゃうから洗った方がいいよ！私やっておくから！」
申し訳なさそうに何度もお辞儀しながら洗い場に駆け出す春乃を見送り(前見て！と叫ぶ梅本の声がする)散らばったボールを片付ける
「あ、えーじゅんくん今日も走ってる」
転がったボールのひとつを手に取り視線の先に見える背中をAはみた
グラウンドの端、防球ネットの外側朝日も影って日影になってるそこで黙々と走り続けるその姿を見るのももう一度や二度ではない
他の1年や2.3年でもウォーミングアップでランニングはする。だけれどもその背中は朝練中も放課後の部活中もずっとずっとただひたすらに走り続けているのだ
「めげないね、あの子」
「貴ちゃん、」
「せ・ん・ぱ・い」
「貴ちゃん先輩」
「よろしい」
小湊に言われてるのか3年唯一のマネージャーである藤原貴子は何かとAの傍についてはなかなか身につかない敬語を指摘してあげている。愛嬌があって別にいいと思ってはいるのだが「ほっといたら敬語一つできずに社会に出てAが恥ずかしい思いするだけだと思わない？ならここできちんと教えてあげるのが愛情だと思ってるんだけどな」と言われたら納得せざるを得ない(小湊のやり方を全面的に肯定するわけではない。藤原は藤原なりの愛情を行動で示す)
先日の一件(お手玉？事件)から文句を言うことなく黙々と走り続ける沢村は小湊に喝を入れられて良い方向に進んだのだと藤原は見ている。そうしてここ数日怠けることなく走り続けるその姿は最初の失礼で浅はかそうな印象からやはり野球バカなのだろうと思わせてくれるものだった
「心配？」
同学年のバカたちと同じだなと安心した藤原だが、Aはまだ心配そうで、眉根を下げて見守る姿に2年前の自分が重なる。不作だなんだと言われボロボロになるまで走って転がってボールに食らいついてきた姿を見てることしか出来なかった不安や歯がゆさ、その一分一秒は途方もない時間だった
「大丈夫よ、あの子は」
でも、あの時間をなくしてしまいたいとは思わないのだ
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みけいぬこ(プロフ) - まうふちさん» コメントありがとうございます！3年生と沢山絡ませて青春していきたいと思います！ (9月12日 16時) (
レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
まうふち(プロフ) - 夢主ちゃんめっちゃ可愛いですし面白いです！お気に入りさせていただきました！更新楽しみにしてます！ (9月10日 5時) (レス) @page14 id: d0a3c1950d (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - あやかさん» あやか様コメントありがとうございます！何度も読んでいただけて嬉しいです！こちらは平穏に青春していきたいと思います(*ˊ˘ˋ*)またぜひ読みに来てくださいませ (6月21日 9時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 初めまして！全ての作品何度も読み返すほどみけいぬこさんの作品が大好きです！大っ好きなダイヤのAの作品が始まっていて、思わずコメントしてしまいました！みけいぬこさんのペースで頑張ってください！気長に待ってます！ (6月20日 18時) (レス) @page8 id: cac696b1d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年6月10日 3時
