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＿＿…
「結局、聞けなかったな」
ちゅんちゅんと鳥の鳴き声を聞く
カーテンの隙間から朝日が入り込んで部屋を僅かに明るく照らす。いつの間に朝になったのだろうかと記憶を辿るとここまで寄り添って寝る間際まで頭を撫でてくれていた人の存在をはっきりと思い出す
「相澤…先生…」
触れられていただろう頭をそっと自分の手で触れる
そこにはもう何もないのに何故か温かく感じた
あの人にはもう恐怖を感じない
誰かに寄り添われて眠るなんて、初めてで寝る時は思わなかったけど
「赤ん坊か…恥ず」
そう思えて仕方なくて頬が朱に染まった
今日塚内と会って何を言われるのか
色々と心積りをしたかったけれど、できなかった
だけど、一つだけ思ったことがある
仮に罪を償うために冷たい孤独な時間を過ごさなきゃ行けないとしても、そこに明確な終わりがあるのなら堪えられるかもしれない
「全てを精算したら、ここに戻ってきてもいいか、な…」
我儘を言ってもいいならAはそう伝えたい
爆豪に言われて思い出した約束、と言ってもずっと一方的に強引に言われ続けていた事だけど
いつも諦めずいつもいい笑顔で声をかけ続けてくれた
「切島…」
一度だけでも、一緒に食べてみたかった
悪い奴じゃないだろう事は気づいていた
気づいていて見ないようにしていた
住む世界が違う人だったし
あの人に目をつけられてほしくなかったから
ヒーローになるあいつの未来を奪いたくなかった
「…ごめん、くらい言いたかったな」
＿＿てめェも守りたかったもんあンだろ。それから逃げんなよ
「守りたい、そんな綺麗なもんじゃないよ…」
自分のせいで他人が傷つき死なれるのはもう嫌だった
ただそれだけだ
でも、それならなおのこと、自分のとる選択は決まってくる
会うべきではない
自分の犯した罪は消えないからその穢れで彼らを汚したくはないから
コンコンコン
「A、起きてるか」
「…はい、起きてます」
昨日も聞いた相澤の声
Aが応えてからカチャリとノブを回して扉が開かれる。相変わらずどこか疲れたような顔の相澤が顔を覗かせる
「9時過ぎには塚内さんが来る、先に飯にしよう」
「はい、……着替えて行きます」
こんな穏やかな朝があるなんて知らなかった
かけられる言葉にあたたかさがあるなんて知らなかった
その優しさを感じる度にAの胸はつきりと罪悪感で泣いた
.
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みけいぬこ(プロフ) - ryupu861さん» コメントありがとうございます！続編は書こうと思ってましてようやくとなりました✦ฺまたお来ていただいてありがとうございます！更新頑張っていきますね！ (2023年4月4日 7時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ryupu861(プロフ) - 初めまして！何ヶ月か前に読んでいて、続編が出ていてびっくりです！これからも楽しみにしています！ (2023年4月3日 23時) (レス) @page42 id: 951cdc533b (このIDを非表示/違反報告)
縷々(プロフ) - みけいぬこさん» わっ、わっ、レスありがとうございます✨恐れ多いだなんて！！もっと自信を持ってください！！みけいぬこさんの文才には到底敵いませんが、仲良くしていただけると幸です！！ (2023年3月30日 18時) (レス) id: a8b0369670 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 縷々さん» そして！！小説書かれていたのですね！しかも…私のようななんて…嬉し恥ずかし恐れ多い！でも嬉しいです✧︎共に楽しんでいきましょう！！ (2023年3月30日 12時) (レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 縷々さん» コメントありがとうございます！そして友人申請気づかず申し訳ありませんっ！普段あまりないので💦仲良くしてくださいませ！深夜に発狂笑考えが纏まらず原作がハラハラ展開すぎてどうしようかと思ってました！普通の人生、波乱気味ですが歩ませていこうと思います！ (2023年3月30日 12時) (レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年3月17日 12時
