【ヒロアカ】荊棘の少年4 (ページ50)

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＿＿＿＿…

「(戦闘皆無の救出……現実的でない。冷静になれていないことに気づいてない)」

クラスメイト4人の背中を見ながら駅の構内を歩き
新幹線乗り場に向かう八百万

あの事件から2日たった夜

4人、基緑谷・轟・切島そして飯田と神奈川県横浜市神野区に向かう

八百万が決死で取り付けた発信機
敵連合につながる大きな手がかりのひとつであったそれは
プロヒーローの為に役立つもののはずだった

しかしその事を轟、切島に聞かれ
爆豪・シン救出のためいてもたってもいられない2人+緑谷のを停めきれぬまま今に至る

何も出来なかった後悔を

目の前で奪われた悔しさを

晴らしたい一心で

八百万と飯田はストッパーとして同行している

無茶をしかねない3人だ

プロヒーローに任せるべき事案に生徒だけで乗り込もうと言うのだから無謀の極み

現実を見せて無理だということを分からせようというものだった

「あの、この事皆には伝えてるの？」

新幹線に乗り腹ごしらえをしていると

そう緑谷がこぼす

伝えた旨と厳しい言葉をもらった事を知る

＿＿爆豪は皆に救けられることは屈辱と感じるのではないか

「……」

この中で1番付き合いの長い緑谷

そうだろうな、と内心思う

それでも、待っているだけなんてできなかった

「……これは憶測の話なんだけど聞いてもらえるか」

しばしの沈黙の後、轟がぽつりと話し始める

「シンの事で、なんであいつがターゲットにされたのかってことなんだが」

「「「！」」」

爆豪は体育祭で悪目立ちしたことやヘドロ事件などで注目がややあったため敵に知られていただろうなどメディアでも報道されていた。しかし、シンは特に目立った事もなく容姿を気に入られてやら見せしめだとか適当なことしか言われていなかった

クラスにも溶け込めきれていない少年

狙われた理由はどこに、それはここにいるみんな思っていたことであった

「……背中にタトゥーがあったろ、シン」

「タトゥー…シンさんが？」

「俺もハッキリは見てないが緑谷くん達はみたのだろう」

その言葉に切島と緑谷は頷く

あの日の気まずさが蘇る

「拐われる前の肝試し中に爆豪が押し倒してもう1回みたんだよ、あれ」

「え？！かっちゃん？？！」

「なんつーことしてんだよ…」

「……わりぃ、止めきれなかった。でもそん時な爆豪が言ったんだ"どこで誰に入れられた"かって」

「「「！！」」」

．