【ヒロアカ】荊棘の少年4 (ページ42)

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「青薔薇のマリア……」

「ん？」

相澤の呟きにパソコンを操作していた塚内はその手を止めて視線をそちらに向ける

神妙な顔つきの相澤はもう一度呟いた、青薔薇のマリア、と。

「それは…」

「セドリックが拐われた時、施設に居合わせたツギハギ男のニセモノが去り際にそう言ったんです。あれはセドリックの事をさしているように聞こえた。そうだよなイレイザー」

話を聞いていたブラドがそう言うと、相澤はこくんとひとつ頷く。マリアは人形だとも言っていた

「……なるほど、轟くんの話を聞いてほぼそうだとは思っていたんだけど、より確実になった。みてくれ」

そう言って、2人にパソコン画面を見せる

そこには人の身体が映し出されており

その身体、手の甲や耳の裏など大小様々だが

皆同じ、薔薇のタトゥーが刻まれていた

「これは…」

「非公式のタトゥーマニアの掲示板サイトなんだけど、曰く付きのタトゥーらしいんだ。このタトゥーをみたものは幸運と不幸どちらも手に入れることができる、とかって」

「……意味がわからん」

サイトに紹介されている言葉を借りると

このタトゥーを身につけた人物と出会ったものは

その後消息が掴めなくなるか

宗教的にそのタトゥーや持ち主を崇拝する投稿をするようになるとの事だった

「前者は実際に行方がわからなくなった人が残した通話記録に残っていたそうだよ"薔薇に殺されるって"」

「！」

「そして後者に関してはこのタトゥーの初代と噂されてる人物がいるんだよ。ファッションとして同じタトゥーをいれている人もいるみたいだけど、初代はこの界隈ではかなり崇拝されているそうだよ」

その初代と噂されてる人物が

「ヴィクトリア・M・ローズウッドなんだよ」

「！！！」

繋がった

ようやく、繋がったと思った

「……ヴィクトリアに関しても前回伝えていたことの深堀をしていたんだ。それでなかなかのやり手なのか色んな業種に手を出していたよ。医療関係に教育、航空・輸送関係でも何かしら役職なり株なりを持ってる」

「……」

IT界の若きトップがそこまでするものだろうか
そこまで詳しくない相澤でも違和感に感じる
なにより手を伸ばしてる業種がきな臭い…

「安直だけど彼…ヴィクトリアはブルーローズマフィアのトップだと思う。そう結論づければ彼の数々の行動も納得がいく」

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