【ヒロアカ】荊棘の少年4 (ページ13)

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三日目昼

続・個性を伸ばす訓練

「補習組、動き止まってるぞ」

「オッス……！」

「すいません、ちょっと……眠くて…」

満遍なく見て回っている相澤は弱音を吐く補習組に更に追い打ちをかける。"だから言ったろ、キツい"と。

ただでさえタイムスケジュール的にキツキツにしているこの合宿。そこに加え上鳴、切島、芦戸、砂糖、瀬呂は就寝時間を削っての補習である。きつくないわけがない

しかし、優しさを履き違え甘くする余裕は元よりないのだ。自衛も視野に入れているこの強化合宿。ギリギリ免れたが麗日や青山も立ち回りの脆弱さ。これが今後の敵との戦闘で命取りになっては困るのである

「何をするにも原点を常に意識しとけ。向上っていうのはそういうもんだ」

＿＿立派なヒーローになってほしいから

「なんの為に汗かいて、何の為にこうしてグチグチ言われるか、常に頭に置いておけ」

＿＿誰かを引っ張っていけるヒーローに

原点

皆、その言葉に強く心を打たれる

何になりたくてこのキツイ特訓をしているのか

何の為に、今ここにいるのか

諦めかけていた心に火が灯る

「そういえば、相澤先生もう三日目ですが……」

「言ったそばからふらっとくるな」

灯ったそばからあれだが、緑谷はふと浮かんだ疑問を解消するべく相澤に近づく…断じて休憩ではない

「今回オールマイト…あ、いやほかの先生方って来ないんですか？」

原点を思い出して、オールマイトまで思い出してしまったというのは内緒である

「合宿前に言った通り敵に動向を悟られぬよう人員は必要最低限そして特にオールマイトには敵側の目的の一つと推測されている以上来てもらうわけにはいかん」

良くも悪くも目立つからこうなるんだあの人は……

そう本音が出ている相澤に緑谷は冷や汗が伝う

「よってあちしら4人の合宿先ね！不確定要素もあるからひっそりこっそりの合宿なの」

「不確定要素…？」

「イレイザーヘッド！」

ラグドールの言葉に緑谷はひっかかりを覚える。それを遮るようにピクシーボブが相澤を呼ぶ

「どうした」

「また…彼倒れちゃって、これ以上は限界だと思う」

「わかった…回収する」

そう言って相澤はこの場を離れ森に向かう
誰のことだろうと緑谷はピクシーボブに話しかける

「ピクシーボブ、誰が限界なんですか？」

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