【ヒロアカ】僕の世界の美しさを知る6 (ページ4)

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今回、掃討作戦は2箇所同時に行われる

一箇所はエンデヴァー率いる蛇腔総合病院

そうして、もうひとつはこれから敵軍隊長らが一挙に集う定例会議が行われる群訝山荘

「何で俺が最前線なんすか…！わぁん皆が恋しい！！A組が恋しいよぉぉ！！」

「…上鳴、落ち着いて」

群訝山荘がもう目と鼻の先にある場所でAは隣で泣きべそをかく上鳴を見やる。上鳴ほど狼狽えてはいないのだが、自信の置かれてる状況に少なからず緊張はしている

「A…！お前怖くないのかよぉ…皆と離れて心細いんだけど」

「…」

上鳴が涙目になりそう訴えてくる
先にもA組が恋しいと言ったとおり、今ここにはA組は全員いない
すぐ隣に常闇がいて、他にもB組の生徒が何人かいるがほとんどがプロヒーロー達であり何よりここは最前線だ

頼りにしてる切島も、関わりの深い緑谷や爆豪もいない

さらに言えば担任の相澤も信頼のおける塚内もいないのだ

「大丈夫よ！初動で少し力を借りたいだけだから」

緊張を隠しもしない上鳴にミッドナイトが優しく声をかける
雄英高校では教師をしている彼女だが今はヒーローとしての面構えをしている。しかしその心はどちらだとしても優しさが滲み出ていた

「Aくんには敵の動向をその個性で探ってもらう…ウェイトの重い事を任せて申し訳ないと思うけど」

「…大丈夫です。何かあればすぐ報告します」

「ありがとう、でも無理はしないで」

Aは、"心読み"の個性を使い山荘内にいる敵の動向、思考を味方に伝える。敵戦力がここにどれだけいるかは定かではないが数人というわけではない

「主力がどんだけおってどこをどう攻めてくるか知らせてくれたらこっちが有利に動けるさかいな！危険因子がどこにおるかとかも把握できると助かる」

「荼毘、トガヒミコ、トゥワイス、後は解放軍側の主要戦力は確実にいる。その者らの位置が分かればありがたい」

近くにいたファットガム、ここの指揮を任されてるエッジショットの言葉にAはなかなかに責任重大だと生唾を飲み込む

「個性のデメリットは承知している。頼んでいる手前言えたことでは無いが、無理はするな」

「…はい」

警戒をとくことなくエッジショットは横目にAを一瞥してそう言葉を漏らす
心配をしてくれる心を寄せてくれる事にじんわりとAの胸の内はあたたかくなる

「(今まで、そんな優しい言葉をかけてくれる人なんていなかった…ちゃんと応えたい)」

使われるのではない、共に戦うのだ

Aはその思いにグッと拳を握った

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