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「(あの子の目が特別なのか、あの子に世界をそう見せる誰かが特別なのか……面白いね)」
暗闇ばかりを見ているだろうに、Aの描く世界はどれもが眩いようで
天与呪縛を持つ者だとしても、こうも人が集まり手を差し伸べ守ろうとするのには何か理由があるのだろうと冥冥は思う
「ときに、何で急にここに来ようと思った？お前は興味なかっただろ？」
「…そうだね。元大手企業にお金はないだろうし子供は嫌いじゃないけど出費が嵩むから私には必要ない」
「……」
「お金も時間もかかる他人の子を、あの五条くんが目をかけて世話を焼く。しかもあれ以降荒れていたのに今じゃすっかり丸くなって…だから興味が湧いた」
闇に溶けてしまいそうな漆黒の髪
血を彷彿とさせる赤い瞳
だけどそこに禍々しさは微塵も感じられなくて
そこは何もないかのように澄んでいて
何か大きなものに包まれているような
荘厳なものを前にしてるかのような
不思議な気持ちを抱かせる
「五条くんは、あの子をどうするつもりなんだい？」
「どうもこうも、普通の生活を送らせてやりたいだけだろう」
「天与呪縛を授かってる時点で普通はありえないよ。だからここにおいている。そりゃあ上も信じてはくれないさ」
「……まだ1年も経ってないんだ。ようやく感情を表に出すようになってきた。まだ、」
「それは五条くんの考えと同一ではないね。擦り合わせはしておかないとあなたも敵とみなされてしまうよ？」
「……分かっている」
「ちなみに私はどちらの味方でもないし敵でもない。お金を払ってくれるなら味方になってあげてもいい」
「そういうことか、抜け目ないな」
「興味があったのは嘘ではないよ？あの子だけが五条くんをあの日から今日に連れ戻せたんだから。今の五条くんはあの子の生きる未来のために今を生きようとしてる。不思議だね、何千何万と生きる人のためじゃなくたった一人の子のためなのだから」
その言葉が頭の奥でずっと響いている
バグかと疑う程にそれは消えなくて
でも不快ではない
むしろ、耳を澄ますたびに心が凪いでいく
「＿＿．．ぃ、五条きいておるのか」
「いつまでも好き勝手やれると思うなよ」
「天元様が危険と判断したら問答無用で、あの子供は処刑じゃ」
．
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みけいぬこ(プロフ) - バナナプリンさん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけて嬉しいです。また読みにきていただけたら更に嬉しいです(∗ˊ꒵ˋ∗) (1月22日 7時) (
レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
バナナプリン - めっちゃ好きです！！設定とか物語すごく凝っててすごいですね！！これからどうなっていくのかすごい楽しみです！！🍌🍮 (1月21日 0時) (レス) @page10 id: 2d27e83292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2024年1月19日 10時
