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＿＿聞こえるかい、ヒムラくん
誰かの、声が聞こえる
聞いた事あるような気がするけれど
思い出したくない
沈め、沈めとAは念じる
何も聞きたくなどないのだ
何も思い出したくなどないのだ
＿＿ヒムラくん
その声でその名前を呼ばないでほしい
心がざわめくから
冷たい水が心の中に流れ込んでくるようで
苦しくて冷たくてとても不安になる
ずっと不安だった
ずっとずっと苦しかった
＿＿ごめんね、ヒムラくん…ずっと君を独りにした
ごぽりと真っ暗闇に揺蕩うAの口から気泡が漏れ出た
今まで息苦しくなんてなかったのに
息が詰まる感じがした
でもそれは一瞬の事で
こぽこぽと上にあがっていく透明な丸い玉をぼんやり眺めていた
「(どこまで、落ちていくんだろ…)」
ふと、そんな事を思った
望んで落ちているのに、離れていく気泡が羨ましく思えた
「ごめんね、ヒムラくん…ずっと君を独りにした」
意地悪でそうしたんじゃない
君が憎くいわけでも嫌いなわけでもない
「……本当は、君に公安の仕事をさせたくなかった。ヒーローを目指してる君の道を閉ざしたくなかった」
利用され心をズタズタにされ道に迷った人を知っていた
あの人のようになってほしくなかった
利用されているフリをして自分の道を歩める自分のような図太い人間であるならよかった
だけど、氷叢Aという人間は一目でそんな奴じゃないとわかった
キラキラと眩しいくらいにヒーローに憧れ必死に追いかけているような子でもなかった
「君は、ヒーローを目指そうとしていた…この手で人の命を救うヒーローに憧れを抱き始めていたんだよね」
ひんやりとしたAの手を握る
じんわりとあたたかさを感じるから生を確認できる
「そんな君に闇の、裏側なんて見せたくなかった。この手を汚したくなかった」
君は死を目の前にした震えていたね
醜い世界を目の当たりにして
それでも無理矢理にそこが居場所だと地を踏み締めた
あの時に、君の歪みに寄り添ってあげればよかった
「荼毘にも本当は会わせたくなかった…でも俺は任務遂行と君を天秤にかけた……」
不安定な君を置いて
君を守りたいというエゴで君を守った気になって
分かってくれと理不尽な信頼を君に向けた
ダメだと分かっていて飼い慣らされた役を演じきってしまった
瞑ってはいけないものに目を瞑ったのだ
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アカ - ありがとうございますほんと！日々の栄養です！ (3月31日 22時) (
レス) @page25 id: 6b437022f9 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - アカさん» また更新してみました（ *ÒㅅÓ)ご査収ください！ (3月27日 20時) (レス) @page19 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
アカ - 更新！嬉しいです！ (3月8日 16時) (レス) @page19 id: 6b437022f9 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 白さん» またまたコメントありがとうございます！褒めすぎです！ありがとうございます(⸝⸝⸝°°⸝⸝⸝)楽しんでもらえて嬉しいです！続き書いちゃいます！ (2月1日 23時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
白 - 続編待ってました！やはりあなたは神なのでは……？ずっと応援してます！！本当に好きです！！！！ (2月1日 20時) (レス) id: 009b20195a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2024年1月3日 1時
