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尾行とは名ばかりのこちらを見つめる子供達に笑いそうになりながら塚内はそれに全く気づいてないAと並んでレジに向かう。明日のクリスマスパーティに必要だという牛乳を買うためだ
どこかそわそわとした様子のAが新鮮で嬉しい気持ちと面白いと思う気持ちが胸中を占める
「すみません…払わせてしまって」
「構わないよ。計画通りだから」
「計画…？」
「あぁこっちの話。シュークリーム買ってあげるよ」
大型施設だからフードコートも併設されていてそちらに足を向ける、親子で何かを買い食いするなんていうことをやってみたいと思うのは浅はかすぎるだろうか
「期間限定のクレームブリュレ味とかあるね、Aはどれがいい？」
このくらいの歳の子だと「子供扱いするな」とか反抗的な言葉を返されそうだけれどAにはそういうのがまるっきりないのか目の前にディスプレイされている定番シュークリームと期間限定の文字を右に左にと見比べて慌てている
「あ、えっと…期間限定のに、します」
「本当にそれでいいの？好きなのでいいんだよ」
強要させてしまったかと思ったけれどAはそれがいいのだと恥ずかしそうに笑みを向けてくれるからそれを2つ店員に注文する
「メリークリスマス。こんなもので申し訳ないけどね」
「！」
何も用意してなかった後ろめたさと何かを上げられる少しの喜び
両手でそっと受け取って愛おしそうに見つめる姿が気恥ずかしかった
「ありがとうございます、嬉しい」
「来年はちゃんと用意するよ」
一口頬ばれば焦がしキャラメルの香ばしさとカスタードの甘さがマッチしていて美味しかった。携帯食やカップ麺ばかりだったからか久しぶりの甘さが染みた
「あ、の…父さん」
だからAがリュックを前に担ぎ直して何かを取りだしていたのに気づくのに遅れた
クリスマス色のリボンがついた小ぶりな袋
それが何なのか何となくわかってしまって驚きに瞬きを数回
「…僕が、作ったんだけど…よかったら食べてほしいなって」
「それはお弁当かい？」
「…砂藤に教えてもらっておにぎり、とか。自分で作れば食べられるようになって…食べるのって楽しいなって思えて今はもう怖くない」
そういえば食べ物に恐怖心があった事を思い出した。浮かれてシュークリームなんて買ってしまって少し恥ずかしい
会うとは思ってなかったはずなのに用意されたそのお弁当が粋な計らいである事も理解出来て、さすがヒーロー科というか今どきの子供は凄いなと感心した
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みけいぬこ(プロフ) - どなるどさん» コメントありがとうございますっいただいた応援にこたえます୧( "̮ )୨✧︎ (3月14日 16時) (
レス) @page49 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
どなるど - どの作品も大好きなんですが、この作品はその中でもとくに大大大好きな作品です！！続き気長にまってます🎶応援してます！❤️🔥 (3月13日 21時) (レス) id: 6d4f03cb94 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» 2回目コメントありがとうございます！今は平穏な記憶をたくさん作っています( * ॑꒳ ॑*)これからが大変なので…頑張っていきますね (11月7日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
ラーメン(プロフ) - 更新お疲れ様です！みんな可愛すぎてもうなんかやばいです。これからも愛読させていただきます！ (11月7日 17時) (レス) id: 79a6e04b38 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» コメントありがとうございます！嬉しい：-：無理せず更新してきます！読んでくださってありがとうございますっ (10月5日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年8月28日 13時
