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初めて見る大型スーパーは所狭しと商品が並びただただ圧倒されるばかりだった。勝手知ったる様子でカゴに商品を入れていく砂藤を芦戸が主婦と呼んでいて主婦とはすごい人のことを言うのだなと思った
「しまった、牛乳忘れた」
「A！ちょっと牛乳取ってきてよ！おつかいッ」
「はじめてのおつかいー！ウェーイ」
何故か無駄にテンションの高い上鳴に背を押され一人輪から追い出されたのは少し前
乳製品の並んでいるコーナーを案内板で確認してから向かう
たどり着いたその背後で声をかけられたのは突然だった
「A」
「！」
聞き忘れる事のないその声にビクリと肩が震えた
何故、そんな疑問が一瞬で脳裏を駆け巡ってドクリドクリと心臓の鼓動が早まった
理由を考えようと脳をフル回転させても混乱しているから結局は何も考えられていなくて、声がする方へただ振り返ってみた
「…な、んで……」
声が喉に張り付いてしまったみたいに途切れ途切れだった
目はこれでもかと見開いて目の前で帽子を取る姿を見つめた。見慣れない無精髭がどこか男らしくて、でも変わらない優しい双眸には少し似つかわしくないなと思った
「と、父さん…？」
「そうだよ、びっくりしたかい？」
「…した。え、なんでここ…どうして」
「ハハハ、ドッキリ大成功だね。A組の子に呼ばれてね。Aにとっておきのクリスマスプレゼントあげてくださいって」
「…!」
そんな変な事を言うのはきっと芦戸だろう。葉隠もだろうか。なんなら今日の買い出しメンバーはみんな共犯なんだろう、でも嫌ではない。むしろ嬉しくて心臓の鼓動がさっきより大きく震えた
「全然会いに行けなくてすまない、調べることが多くて…ダメだな仕事ばかりを優先させてちゃ」
「大丈夫…大事なことだって分かってるから。寂しい…けど嫌じゃない。連絡くれるし…」
「そうかい？我慢させたいわけじゃないんだ。Aのため、なんて言葉で納得させたくもないんだけど…でも、こうやって会わせたいと思ってくれる人がいるのはありがたいね」
そう言って優しく笑ってくれる塚内にAの胸はきゅうっと苦しくなってそして同時にあったかくなった。手に持った牛乳を落とさないように両手でしっかり抱いて塚内に駆け寄る。そっと頭に手を添えて優しく撫でてくれるから無意識に目を細めて擦り寄った
「…クリスマスって素敵だ」
思わず零れた言葉に頭上からクスリと笑い声が聞こえた
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みけいぬこ(プロフ) - どなるどさん» コメントありがとうございますっいただいた応援にこたえます୧( "̮ )୨✧︎ (3月14日 16時) (
レス) @page49 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
どなるど - どの作品も大好きなんですが、この作品はその中でもとくに大大大好きな作品です！！続き気長にまってます🎶応援してます！❤️🔥 (3月13日 21時) (レス) id: 6d4f03cb94 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» 2回目コメントありがとうございます！今は平穏な記憶をたくさん作っています( * ॑꒳ ॑*)これからが大変なので…頑張っていきますね (11月7日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
ラーメン(プロフ) - 更新お疲れ様です！みんな可愛すぎてもうなんかやばいです。これからも愛読させていただきます！ (11月7日 17時) (レス) id: 79a6e04b38 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» コメントありがとうございます！嬉しい：-：無理せず更新してきます！読んでくださってありがとうございますっ (10月5日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年8月28日 13時
