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＿＿父さん、はちゃんとご飯食べてるかな…相澤さんとかまたゼリーで過ごしてそうだな
鍋を囲んでわいわい賑やかな喧騒の合間にそんな声が耳に届いた
耳に…正確には直接内側に語りかけられてるかのような声だった
＿＿…おいしい、それに…あったかい
それがAの個性による心の声だと気づくのにそう時間はかからなかった
こんなに心がダダ漏れなんて恥ずかしがり屋のAが知ったら顔から火が出る事だろう
教えてあげるのがいいのか、このまま黙ってる方がいいのか
「(いや、でも…黙ってるなんて漢らしくねぇよな)」
そう思った切島は声をかけてやろうと僅かに腰を上げたのたがすぐに肩を掴まれ元の位置に座らされた
顔を上げればそこには真剣な表情で切島を見つめる瀬呂の姿が
何も言わず、二度首を横に振った
そして瀬呂の後ろには大きな布に包まれミイラのようになって蠢いている芦戸と葉隠(シルエットだけがみえるからそうなのだろう)
「聞こえないふりをするんだ、切島」
「尾白…」
耳元に小さく囁いてきた尾白は瀬呂と同様真剣な表情
乾杯をした先程とはえらい違いどこか使命感にかられている様子だ
「Aちゃん、お口には合うかしら」
「梅雨ちゃん、うん。おいしい」
「鍋は薬味を加えると味変わるんよ！もみじおろしとか山椒とか！」
「……やくみ？」
「ケロ、ぽん酢とかもオススメね」
蛙水と麗日に両脇を固められたAは言われるがままにぽん酢をかけて一口
＿＿味変…すごい、鍋ってこんなに味が変わるんだ……
Aが口に入れてすぐに聞こえてきたAの声
それは、食事に感動している心の声そのものだった
「伝えれば恥ずかしくて個性の壁を意識するだろうけどさ、やっぱリラックスしてくれてんならそのままにさせておきたいじゃん？」
「瀬呂さんの言う通りですわ。私たちが聞こえないふりをしていればいいだけですもの」
「……突撃しそうな奴らは先に捕獲してあるからさ、やっと恐怖心なく食べられるようになったんだ。色んなもの食べてもらいたいしね」
「瀬呂、八百万…尾白…お前ら」
切島が辺りを見回せば轟や耳郎も何もないかのように食事をしている
黙っている事は漢らしくない、けれどこれはこれでとても漢らしいなと考えを改めた
＿＿あったかい、
「……そうだな、A」
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みけいぬこ(プロフ) - どなるどさん» コメントありがとうございますっいただいた応援にこたえます୧( "̮ )୨✧︎ (3月14日 16時) (
レス) @page49 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
どなるど - どの作品も大好きなんですが、この作品はその中でもとくに大大大好きな作品です！！続き気長にまってます🎶応援してます！❤️🔥 (3月13日 21時) (レス) id: 6d4f03cb94 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» 2回目コメントありがとうございます！今は平穏な記憶をたくさん作っています( * ॑꒳ ॑*)これからが大変なので…頑張っていきますね (11月7日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
ラーメン(プロフ) - 更新お疲れ様です！みんな可愛すぎてもうなんかやばいです。これからも愛読させていただきます！ (11月7日 17時) (レス) id: 79a6e04b38 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» コメントありがとうございます！嬉しい：-：無理せず更新してきます！読んでくださってありがとうございますっ (10月5日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年8月28日 13時
