4 ページ5
『寮にしてから4ヶ月…誰もおかしな様子はないさ』
「では……生徒の中に敵連合のスパイはいないと…！」
『この先連合に動きがあったとしてそこで何も無ければ』
テレビ電話の向こうから聞こえてくる根津の言葉に、薄く小さくなってしまった背中は大きな安堵のため息を吐き出した。それは安心からかはたまた確立された真実ではないことへの落胆かどちらにも取れるその姿は、しかし放たれた言葉は喜色ばんでおり、明るさと願いが滲み出ていた
「雄英ヒーロー科は皆…ヒーローの心を持っています」
『知っているよ』
オールマイトが何を言わんとしているかはこの場の全員理解していた。それは願いであり希望であり、紛れもない事実ではあるのだけれど
「(Aも入れてくれているんだよな、親友)」
あえて皆を強調させるオールマイトは塚内を気遣っての言葉でもある
最近全く会えていない愛息子は今日も頑張っているだろうかとちらちら真綿のような雪が振り続ける空を眺めてふと思う
「(Aと出会ってもうこんなに月日が過ぎたのか…)」
時間というものはあっという間に過ぎていく
早いと感じるのに、反対に長いとも感じるのだから不思議なものだ
早いと感じた日々の中で、Aはどのように過ごしどう感じてきただろう
『ところで今日明日は帰ってくるのかい？』
「今日明日は厳しいかと…？緑谷少年に何か？！」
『君、明日が何日か忘れちゃいないかい？』
「…」
オールマイトから話をもちかけてくれたというのにもう忘れている様子に塚内はくすりと笑みも零してオールマイトの肩に手を乗せた。ぽかんと分かっていない間抜けな表情の親友にもう一度笑いかけた
「君が今日の予定を作ってくれたんだろう？素敵なプレゼントを」
「…！！あぁ！クリスマス！shit!昨日の今日で忘れるなんて…私ももう歳かな」
「まぁ、否定はしないさ」
「そこは否定してほしかったな。ていうかもう行かないと遅れてしまうね」
『どこか行くのかい？』
「えぇ、ヒーロー科の生徒から少し早めのクリスマスプレゼントをもらいましてね。それにこれから逢いに行くんです」
『…その為の外出届だったんだね。素敵なプレゼントだね』
「えぇ、もう離したくなくなりそうですよ」
『残念、外泊届は出されてないみたいだ』
「そりゃ残念です」
仮に出されていても硬いソファで寝かせてしまうことになるからそれはそれで良かったかもなと塚内は思い、通話を切った
向かうは、近くの大型スーパー
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 156人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みけいぬこ(プロフ) - どなるどさん» コメントありがとうございますっいただいた応援にこたえます୧( "̮ )୨✧︎ (3月14日 16時) (
レス) @page49 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
どなるど - どの作品も大好きなんですが、この作品はその中でもとくに大大大好きな作品です！！続き気長にまってます🎶応援してます！❤️🔥 (3月13日 21時) (レス) id: 6d4f03cb94 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» 2回目コメントありがとうございます！今は平穏な記憶をたくさん作っています( * ॑꒳ ॑*)これからが大変なので…頑張っていきますね (11月7日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
ラーメン(プロフ) - 更新お疲れ様です！みんな可愛すぎてもうなんかやばいです。これからも愛読させていただきます！ (11月7日 17時) (レス) id: 79a6e04b38 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» コメントありがとうございます！嬉しい：-：無理せず更新してきます！読んでくださってありがとうございますっ (10月5日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年8月28日 13時
