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「その個性も好きな奴にしか向けてこなかったのか？本当気持ちわりぃな。お前」
「これはAにはまだ見せてない、最後に見せるつもりだった。絶望と恐怖をその顔に張り付かせ絶対的君主に僕を据えて全てに服従させ愛を分からせるその時に」
「…何言ってんだ？」
理解などされなくてもいいのだ
ヴィクトリアにとって、愛のカタチは不変では無い
愛を感じたその人一人一人変わっていく
一目見たその時に強く激しく愛おしさを感じ、ヴィクトリアの愛に1番初めに相手がどう受け取り返してくれるかにより変わるもの
「…Aは僕の愛を拒んだからね、僕以外に縋った…それが憎くて仕方がなかったよ」
Aの前に愛した人は美しい水色の髪を風に靡かせベンチに一人座っていた。空を仰ぎ見るその瞳には光など灯っておらず生ける屍の様だった
先天性の心臓病を患っていた彼は生きる希望もなく、でも死の恐怖から逃げ出したくて仕方がなかった
その儚げな姿にヴィクトリアの目は、心は一瞬で奪われ掴まれた
その瞳に自分を映させ誰にも渡したくないと思った
死にも神にも悪魔にも誰にも渡したくはなかった
「彼は僕の愛をすぐに受け入れてくれた、縋って抱きしめて一時も離れることなくそばにいてくれた。鋭利に尖る彼の髪も僕の前だけでは汐らしい乙女のように柔らかかった」
「……は？何言ってんだ」
紡がれる内容は頭がいかれてるようにしか聞こえない
水色の髪も尖ると称される髪も今目の前の本人が持っているものではないかと荼毘は思い、そして1つの可能性にたどり着く
「！…まさか、てめぇの個性、」
「愛憎…今でこそその名前の方が合ってるけどそれはAが愛おしいくらいに憎らしいからだよ？ほんとに僕一人に愛を向けてはくれないんだからね」
ヴィクトリアの言葉に自分の事は棚に上げそんなん向けられるわけねえだろと荼毘は思った。うっとりとAを思ってか気色ばむヴィクトリアの瞳は煌々と禍々しく輝いており壁に背をつけているが一歩後ずさりたい気持ちだった
「素直に身も心も任せてくれるあの子の愛も愛おしかったけどこうも拒まれ焦らされる愛も悪くなかった、早くAとひとつになりたいよ…もう我慢も限界」
「ひとつって…あんた愛とかなんとか言って決めたやつの体乗っ取ってるってわけか？」
「違うよ、言葉のまんまひとつになるんだ」
「……まじか。キモイわ」
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みけいぬこ(プロフ) - どなるどさん» コメントありがとうございますっいただいた応援にこたえます୧( "̮ )୨✧︎ (3月14日 16時) (
レス) @page49 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
どなるど - どの作品も大好きなんですが、この作品はその中でもとくに大大大好きな作品です！！続き気長にまってます🎶応援してます！❤️🔥 (3月13日 21時) (レス) id: 6d4f03cb94 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» 2回目コメントありがとうございます！今は平穏な記憶をたくさん作っています( * ॑꒳ ॑*)これからが大変なので…頑張っていきますね (11月7日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
ラーメン(プロフ) - 更新お疲れ様です！みんな可愛すぎてもうなんかやばいです。これからも愛読させていただきます！ (11月7日 17時) (レス) id: 79a6e04b38 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ラーメンさん» コメントありがとうございます！嬉しい：-：無理せず更新してきます！読んでくださってありがとうございますっ (10月5日 21時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年8月28日 13時
