17 ページ48
トラウマを克服したトゥワイスが暴れ
起きるにはまだ早いはずのギガントマキアが現れて暴れ
平凡な町だったはずの場所は荒廃した大地と化し
炎やら氷やらでぐちゃぐちゃのボロボロになった
通信でコンプレスがドクターとやらに何やら話をしているさ中に
少し遠くのすぐ側が塵のように崩れ轟音を立ててなくなった
そうしてどさりと背中に何かがぶつかり咄嗟に差し出した左手に
崩折れたぬくもりが倒れ込んできた
「よくやった、偉いぞ…A」
咄嗟にでた言葉は存外柔らかい声で
それが自分の喉から出たものだとは一瞬思えなかった
まだ体内を蠢く熱は引きはしないがそれでも出した炎を思えば軽いものでまとわりつく冷気が熱を冷まし抑えてくれていた事は明確で
触れたぬくもりの手先は氷のように冷たくて咄嗟に握って熱を込めて溶かした
意識を失った仔猫に声が届いたかは分からないけれど
きっと届いているだろうと思う
何万と蠢く人の中から匂いを嗅ぎ分けて己の元まで戻ってきたのだ
仔猫の中で自分が大きな存在になっている事は明白だろう
「荼毘ィ…これ、どういう…！」
「死柄木だろ…全部壊しちまったな」
「個性の範囲ヤバすぎでしょ…！触れてないとこまでてか一歩間違ってたら俺らも崩壊してた」
「範囲外だ…それに仮に届いてても防いでくれてただろうよ」
「……もうどうなってんだよ、おじさんに分かるよう説明して！」
「本人気ィ失ってんぞ。起こして話させんのか？」
「……」
コンプレスがため息を吐いて見つめる先
崩壊した世界を透明な氷の壁越しに見やる
大氷壁と言っても過言ではない氷の壁が目の前に5.6mの高さでそびえたっている
明らかに守るように作られたそれは
作ってその後倒れたAの仕業
「……敵救けるとか頭おかしいでしょ、雄英生でしょ！？」
「だからだろ。ヒーローは考えるより先に動いちまうからな」
「お節介がすぎるよ…」
静まり返った世界にコンプレスと荼毘の声は些か響いていて
この場に二人しかいないような錯覚に陥る
「……ま、仲間なら助け合わなきゃ、な」
「よく言うよ」
似合わないセリフにコンプレスの呆れた溜め息と冷たい視線が突き刺さる
心地良さを感じながら片腕で支えていた仔猫を小脇に挟んで抱える
意外そうな含んだ視線を感じるも手放す気は毛頭ない
懐かせた猫を手放すなんて勿体ないことするわけがない
早く起きないかなと少しわくわくと鼓動する心臓が
まだある事に少し喜びを感じた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みけいぬこ(プロフ) - カナデさん» コメントありがとうございます！ご心配ありがとうございます！無理のない範囲で更新してますので(*ˊ˘ˋ*)楽しんでいただけるのであればさくさく更新していきますよー( ⸝⸝⸝ ̫⸝⸝⸝)◦♡︎ (6月29日 10時) (
レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - 最近更新多くてすごく嬉しいですが、ご無理なさらず…！！！に、頑張ってください〜！！ (6月28日 14時) (レス) @page16 id: 67591852ec (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カナデさん» コメントありがたやー神(´；ω；｀)神。読んでるよーってわかるコメントとても嬉しいです！噛みしめて更新します✧︎ (6月6日 20時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - 更新ありがたや〜噛み締めて読みます…！！ (6月6日 18時) (レス) @page5 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ゆるさん» 失礼しました(̨̡՞ . .՞)̧̢…💦 (6月6日 0時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年6月5日 17時
