7 ページ8
「よく分かんねぇけど別人格だよなぁ…そいつ」
飛ばされた先、オールマイトの石像を足蹴に蒼炎で溶かし嗤った荼毘に、焦凍は咄嗟にるいを背に庇う
ここで奴を止めるのだから最悪バレても構いはしないのだが、怨嗟の中に混じった狂喜のような色の瞳にるいを映させたくなかった
「すげぇ口悪いのな、まぁ嫌われて当然か…あん時はまぁ俺がって言うより組織が求めてたしな、それに…少しくらい俺に快楽があってもいいだろ？こんだけ苦しんで生きてきてるんだ、なァ？」
「ッ！…こんっの…！」
「やめろ！るい！挑発にのるなっ」
「離っせ…轟焦凍！！あいつだけは…ッ」
激昂し暴れ出するいを慌てて止めるとからからと荼毘の笑い声が聞こえる
余裕そうな荼毘の様子、るいを煽ってるようにしか焦凍には見えなくて状況が似た二人で余裕の有無のこの差はるいにとってマイナスでしかないと直感で感じた
このまま感情が昂り続ければ怒りの炎でるいの身体が先に焼ききれてしまう
「この身が爛れて剥がれ落ちても何も感じない、アレが街を守る度、名声を上げる度、俺の心は脈打った。ついでにトカゲ様の絶望に染まる様は心がスーッと晴れる心地がした…別にアレと直接関わってなくても守るべきもの？だろ。ヒーロー様達に」
誰でもよかったし
Aが都合が良かっただけだと荼毘は言う
るいがもっとも怒り狂う言葉を選んでいる
境遇も立場も何もかも違うが
荼毘とるいは似てるのかもしれない
理不尽に生きることを邪魔されて
不自由に生きることしかできないもどかしさが
「アレ
「させねぇっつってんだろ！馬鹿兄貴！」
るいが何か言おうする前に焦凍は瞬時に氷でるいを覆いその中に閉じ込める
死ぬ気の奴らをぶつけても何のいいこともない
それに何より、燈矢を止めるのは弟である自分の役目だ
赫 灼 熱 拳 ！！
双方から放たれた色違いの熱は火柱を上げる
若きエンデヴァーが到達した火の極致
力を求め修めて、自身の限界を知った
火とは
陽炎を生じ
見据えた景色を歪ませた
歪みが歪みを呼びそのまま今日まで来た結果
「オッケーオッケー話してたらテンション戻ってきたわ！聞いてくれてありがとな！サプライズも中々よかったぜ」
咄嗟に駆け出してくれたバーニン達
全員で1人の蒼炎と拮抗する
その迷いの無さに、上がり続ける熱に
眩みそうになる
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キョンシー(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (3月10日 23時) (
レス) id: 84d2022181 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - おりはらさん» コメントありがとうございます！原作が波乱すぎて( т т )どう繋げようかと息を潜めております…更新は必ずしますのでお待ちいただければと思います！ (3月10日 16時) (レス) id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
おりはら(プロフ) - ゆっくりとですが、一気に読みました。ずっとみんなでニコニコしててくれ…(本誌の状況を知りながら言う)仔竜すがたのぬいぐる欲しい〜って思いながら泣いてました！！更新を待っても良いのでしょうか(;_;)救われてくれ… (3月10日 11時) (レス) @page13 id: 7f3b93897b (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - 琴葵さん» コメントありがとうございます！原作が波乱過ぎて書くのを躊躇しておりました；꒳；本誌は神です何度も読んで見てください！こちらは微睡む朝ののような幸せな未来に向けて頑張ります！ (2月14日 6時) (レス) @page13 id: cde2af9807 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 一気読みしてしまいました…！最近アニメを最初から見始めている新参者ですが、この作品でよりもっと見なければと思いました。更新とても楽しみにしております…！どうか、されぞれの望む未来に暖かな木漏れ日が降る未来になっていますように。 (2月13日 9時) (レス) @page12 id: 2a7eef1005 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年6月5日 13時
