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＿＿…
ハイツアライアンス寮
談話室
「麗日さんは…」
「寝ちゃった。安心したら力抜けちゃったみたい。他の子もそんな感じ」
「そっか、」
ゆっくり湯船にも浸かり久々の談話室は少し緑谷にはくすぐったいような心地の悪いような複雑な場所だった
「安心したって意味分かってるよね？そんな暗い顔しないっ！」
「芦戸さん…ありがとう」
それを察してかぺろりと舌を出していたずらが成功した子供のように笑いかけてくれる芦戸はそれだけで居心地の悪さが霧散していく。ここが緑谷出久の居場所だと伝えくれる
遠ざけて、関係ないと突っぱねてきたのに
「皆、ありがとう…迷惑かけてごめん」
「そだよー。OFAねー言ってよねー。手紙のおかげでもう驚きとかそういうのはないんだけどさー」
「無個性からトップオブトップの力なんて…大変だったろ」
「そりゃ骨も折れますわ」
「どういう感覚なの？」
「ホークスに電話出るよういってほしかった」
談話室に残ってる各々がそれぞれに言葉を緑谷に向ける。訪ねてるようで談笑してるそれを入口で聞いていたAは自由だな、と素直に思った
「緑谷が一番眠ィだろ。寝かせてやれよ…何のために連れ戻したんだよ。あと、A俺の前に行くな」
「…もう服着てる」
「後ろにいろ」
タオルで頭を拭きながら先に歩いてる焦凍はAにそう声をかけると入口を入ってすぐの所で立ち止まる。その背にAを庇うように立ち言葉とは裏腹にどこかピンと糸を貼ったような警戒の色を感じる
部屋の中から聞こえてきた峰田の声に警戒の対象が何かは理解しているつもりだ。しっかり彼は制裁を食らっていたしA自身も未遂？ではあるものの特に被害はなかったのだ
「(峰田は多感なお年頃のちょっと度が過ぎたバージョンで犯罪を犯す事はない、って確か相澤さん言ってたし…)俺、平気だよ？」
「俺が嫌なんだ。あいつはお前のトラウマを思い起こさせる。その点ではクラスメイトだが信用はもうねぇ」
「…なんか、ごめん」
「Aは悪くねぇだろ」
申し訳なさに謝罪の言葉を零せばすぐに焦凍は振り返ってくる。左右で色の違う瞳がまっすぐこちらを見つめそっと頬に触れてくれる手に無意識にすり寄る
「言ったろ、迷惑はかけていい。俺が守りたいんだ」
「…うん。でも、克服するっていう意味では峰田と交流することもありだと思うんだ。さっきも、少し…言い返せた、し…」
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年3月1日 15時
