【ヒロアカ】平和とはなにか3 (ページ7)

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生徒41名のうち敵のガスによって意識不明の重体15名

軽・重傷者12名

無傷で済んだのは13名

そして、行方不明者1名…

プロヒーローは1人が頭を強く打たれ重体

1名が大量の血痕を残し行方不明となった

一方敵側は3名を現行犯逮捕

彼らを残し他の敵は跡形もなく姿を消した

生徒たちが楽しみにしていた林間合宿は最悪の結果で幕を閉じた

世間はこの事件を雄英の失態だとひどく叱責し、雄英ゲート前を占拠しているかのごとく押し寄せ被害の状況や真実を求めひっきりなしに声を上げカメラを回す

それを知りながらもそこに割く時間も惜しいと言うようにヒーローらは一室に集まり情報交換、そしてこれからのことを話し合っていた

「“敵活性化の恐れ“…という我々の認識が甘かった。奴らは既に戦争を始めていた。ヒーロー社会を壊す戦争をさ」

「認識できていたとしても防げていたかどうか…これほど執拗で矢継ぎ早な展開。“オールマイト“以降組織だった犯罪はほぼ淘汰されてましたからね…」

「要は知らず知らずのうちに平和ボケしてたんだ俺ら。“備える時間がある“っつー認識だった時点で」

根津の言葉にミッドナイト、プレゼントマイクと現状から導き出される結果を淡々と述べていく。皆そこに疑問も違和感も感じていないというように神妙に頷きを返していた

守るべきを危険に晒して気づく事に胸が痛んでしかたない

「己の不甲斐なさに心底腹が立つ…彼らが必死に戦っていた頃…私は半身浴に興じていた……！」

決してオールマイトの行為自体は悪いことではない

正味な話遠く離れた出来事に瞬時に全て対応出来る力はいくらヒーローと言えど持ち合わせてはいない。常に目を光らせ世界の裏側の全ての人一人一人を救えるかと言えばそれはNoなのだ

その救えないという数をいかに減らしていくか

しかし、今回のことで雄英の信用はかなり奪われたと言っても過言では無い
1人の行方不明者、爆豪の拉致を成功させた敵はヒーローそのものの信頼を揺らがせ奪っていったのだ

「現にメディアは雄英の非難でもちきりさ！爆豪くんを狙ったのも恐らく体育祭で彼の粗暴な面が少なからず周知されていたからだね。もし彼が敵に懐柔されでもしたら教育機関としての雄英はお終いだ」

守るべき生徒を守れなかった

ヒーローを育てるはずの雄英から敵を生み出してしまうかもしれない

諸々の現実と起こりうる未来の予想が一人歩きし、誇張され、流れは暗雲と良くない方に進んでいるような気さえする

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