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「そういえば、氷叢は順調？必殺技」
砂糖やミルクは入れていないストレートは少し苦いかな？とも思ったが美味しいと頬を緩める三人の様子に僅かにしていた緊張が解ける
そしてかけられた言葉に目下の話題の種はそれだろうなと無意識に視線を目を閉じて伏せている雪豹に向ける
「意思疎通はできるようになった？」
「うん、それなりに。雪豹としての身体能力は雪那の方がやっぱり高いからどっちかっていうと攻撃に依存はするかなって感じ」
「別に氷叢も攻撃できるんだし、単純に2倍？それだけで強いよな。鼻も耳もいいから索敵も2倍…敵制圧にも救助にも引っ張りだこになるな」
「どうだろ…救助っていう点だと拳藤の大拳の方が人を引っ張りあげたりとか瓦礫から庇うとかできるし、柳のポルターガイストや小大の個性の方が救助には役に立つ。俺は補助的な要員だよ」
「この4人だと、いいチームが組めそう…」
「ん」
「確かに！」
柳の言葉に拳藤と小大が賛同する。人命救助の点で言えば柳と小大で瓦礫をどかしたりして拳藤が救助、雪那で避難所まで駆ければ迅速に事が運べそうだ
「出血箇所を氷叢の氷で止血できるか？」
「長時間そのままだと凍傷のリスクがあるけど応急手当としてはありかな。周囲の警戒は俺の耳と鼻、雪那でフォローできるし…確かにいいかもね」
「後は救助優先の中で敵に遭遇した時の対処要員、氷叢でもいいけどあと一人いたら完璧」
「俺が適任じゃね？」
4人で花を咲かせていた所に新たな声に皆でそちらを振り向く
「拳藤で難しい掘削作業とか攻撃力的にも程よいっしょ」
「回原くん」
「よ、柳。部屋ノックしてもいなさそうだからここかなって」
「就寝チェックまでしてんのか？本当におかんだな」
「たまたまだよ、拳藤」
呆れた表情を見せる拳藤に訂正の言葉を告げる回原。一昨日も寝る頃に部屋に来ていたことはAしか知らないことだし、それを就寝前チェックだと思ってないAは残り少しの紅茶を喉に流し入れる。会話は楽しいが安眠効果か大分瞼が重くなってきた
「物間いれるよりいいだろ。あいつAのコピーして索敵に回ってAこき使うぜ？拳藤も指示されて癪だろ？」
「あ！そうだ、氷叢！お前物間に好き勝手コピーさせるなよ！仮免試験も利用する気満々だぞ、あいつ」
「飼い主気取り」
「それは腹立つなー許せん」
小大の言葉に本人より回原が文句を垂れつつ拳藤と悪巧みをしてそうな顔で膝をつき合せる姿に仲がいいなと一つ欠伸を漏らした
もうすぐ、仮免試験だ
．
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年2月2日 14時
