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普段の様子とは違い少し怯えた、戸惑ってる様子のAとパワーローダーのやり取りを緑谷達はなんとわなしに眺める。シンプルな紺を基調としたジャンプスーツはAにとてもよく似合っていてどこか麗日と似ているなと感じた
「あ、氷叢くんのコスチューム、うちのと同じマークがある！」
「…左脇の丸いものか？」
「そう！」
麗日の声に飯田が答え、それを聞いていたのだろうAは片腕を上げてそこを見やる。確かにそこには白い丸が2つ、デザインされていた
「これはデザイン会社が自社製品だって示すマークさ。各メーカーは何かしらそういうのを目印にさりげなくいれてるぞ」
「なるほど！だから氷叢くんのと麗日くんのは似ているのか！」
「なんかお揃いみたいで嬉しいね！」
「…そう、だね」
ジャンプスーツに特化しているのだろうか、2人のコスチュームを見比べて緑谷はそう思う
「似てると言うと氷叢くんのコスチューム、轟くんのにも少し似てるようだ」
「クケケこいつのコスチュームを一から作り直すってこの間来た時にな、B組のやつからきいたのさ。轟と氷叢は似た個性もちだろ。温度調節の点で参考にさせてもらった」
「確かそんなこと言ってたね、この前」
「俺は雪豹の体質的に寒さには耐性あるんだけど、凍らない訳じゃないって言ったら回原怒って絶対つけろっていうから」
「回原くんおかんなんやねぇ」
「耐性があるとは言いましても指先が凍ってしまうと言ってましたよね！今つけてるあなたの手袋。私のどっ可愛いベイビーは個性因子に反応して保温しますのでもうその心配はありませんよ！それに付随するものもあるのですが…」
「凍るん！？それ大変やん！！」
「発目くんのサポートアイテムは素晴らしいな！」
「あ、ありがとう…ございます」
「(氷叢くん明らかに発目さんに苦手意識持ってる…！！気まずそうだ！)」
「発目、マジで出禁にするよ？」
またじりじりとAににじり寄ってくる発目にパワーローダーはそう言葉を返す。一番効果てきめんなその言葉に発目はおずおずと引き下がり再び作業に取り掛かる
「すまんね。彼女は病的に自分本位なんだ」
その言葉に飯田と麗日が即答し、Aは気まずそうに視線を逸らす
予想通りな返答にパワーローダーはそれでもこの縁を大切にしてほしいと言葉を続ける
「きっとプロになってから世話になる」
．
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年2月2日 14時
