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「……ッ…」
ちらりと隣のAを見やれば耳まで真っ赤に染まっていた
握った手から自分とは違うぬくもりが伝播してくる
少し低い柔らかいあたたかさ
そんなとこまで遠慮がちなのかと轟は一人口元を緩める
Aとこんなに近くに穏やかな時間を過ごすのは何時ぶりだろうか
そう思う程に、遠い昔の話のように思える
どれだけ焦り今に翻弄されていたのだろうか
守りたい大切な者を一人にさせて
しなくてもよかった決意をさせて
傷つけて
「(なんで、さっき泣いたんだ…)」
ぽつりと心の内でAに問いかける
あれは、爆豪が怖かったからじゃない
人の多さに驚いたからなんかじゃない
「(俺を見て、泣いたんだよな……)」
Aがそう言ったわけでは無い
言ったわけではないのだが、自分と目が合った途端
その宝石のような瞳を見開いて悲しみに歪んで泣いたように
轟には見えた
少し前の自分なら気づかなかっただろう
何も聞かされていない自分に理解できるわけなかっただろう
「(俺の、記憶の何かを忘れたのか……)」
知ってしまった今だから理解る
きっとそういう事なのだろう
忘れたことに、悲しんでくれた
それが嬉しいとも思う
背反したこの気持ちはとても背徳的だ
忘れてほしくなかったという悲しみと
自分の事を忘れたくなかったと思ってくれた喜び
窓の外の荒廃した景色をただただ眺めるA
その柔らかな金糸に触れたい
そのブルーサファイアに自分を写してほしい
この手を、もう二度と離したくない
＿＿貴方が愛をくれたからよ、私達に。そして焦凍に
守りたい
笑顔にしたい
そんな思いから始まった気持ちはいつの間にか
それだけに収まらない程になっていた
母の言葉で心にあったしこりがポロリと取れた感覚がした
Aが愛をくれた
それは間違っちゃいない
だけど焦凍の中では少し言葉に違和感がある
「お前が教えてくれたんだ」
「ぇ…」
誘うように小声で話せば案の定Aは振り返ってくれた
恥ずかしそうにそっぽを向いていたのに無視しないでくれる
Aのそんな優しいお人好しなところも愛おしい
「やっとこっちみたな」
「！！〜〜……う、うるさいっ」
からかわれたと思ったのか再び顔を真っ赤にして目を逸らてしまう
窓に反射するAの顔がやっぱり赤くなっていて
また、口元が緩んだ
この気持ちを大切にしたい
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あの - まじで、あの、好きです！！！！早く平和になってイチャこらしてる2人が見たいです！！！！！ (2023年2月22日 12時) (
レス) @page50 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - りんごさん» りんご様ありがとうございます！とても嬉しいいい(*ˊ˘ˋ*)非戦闘員であの怒涛の原作どこまでついていけるか分かりませんが(´•ᴗ•;ก)終わりまでぜひ楽しんでいってください！ (2023年2月18日 8時) (レス) @page48 id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - このシリーズにどハマりしてしまいました＞_＜♡がち最高です❤️🔥❤️🔥続きまってます！ (2023年2月12日 10時) (レス) @page40 id: 8b4cfe6f33 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ｃｃさん» コメントありがとうございます。先品を作る上でイメージから入ってるところがありまして愛着のあるもので掲載させていただいていました。見ずしてお話にいけるよう修正しましたのでこちらでお許しいただけたらと思います。 (2023年2月9日 15時) (レス) @page1 id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ｃｃ - 主人公のイメージいらない (2023年2月9日 10時) (レス) id: 4a4dc79469 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年1月6日 12時
