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「……」
温田の気持ちが痛いくらい理解できる
だから謝る温田に何も反論できないし、怒りを向けることすらできなかった
自分の想いを伝えてくれた
それは嬉しいことだ、けれどその想いが生まれた理由は
自分達の失態からくるものだと分かるから
情けなくてもどかしくて拳を強く握る
「……たとえ、Aくんの個性の反動で何かしら記憶を忘れてしまうと知っていても…彼がそれでも選んだ道ですから…」
「え」
温田の言葉の意味が理解できなかった
「え、って……え？！轟くん、あなた…！」
「それ、どういうことですか…」
理解してないわけではない
理解できてるからこそ轟の脳内は混乱一色だった
目の前で慌てふためく温田の姿が先の言葉が冗談ではないことを物語っていた
「Aの個性の反動は痛みと視力が低下する事じゃないんですか…っ」
「あ、その…そうなんだけど……Aくんから何も聞いてません、か…？」
「っ！」
「すみませんっ！！」
自分だけが知らされていなかった
「Aくんの個性は複雑で、忘却の対象は相手一辺倒ではないようなのです。相手の記憶を消さないのであれば、Aくん自身の記憶が消えます……すみません」
鈍器で頭を殴られたような衝撃だった
「相手の記憶を消さなかったら…？」
走馬灯のように今日までの記憶が甦る
自分は、Aにとってどういう存在だっただろうか…
唯一、人に恐怖してどうしようもなかった頃のAに記憶を消されなかった人物ではなかっただろうか…
「は、なんだ…よ、それ……」
今日までで何回、自分はAに記憶を視られただろうか
その全てで自分は自分の記憶を失ってはいない
それが意味することはただ一つ
温田の言葉が嘘でもなくて空想でもないのなら
「何回Aの記憶…消してんだ……？俺は…」
＿＿焦凍
Aが自分を呼ぶ声が聞こえた
呼んでほしいと頼んでから恥ずかしそうにでも少しずつ慣れて当たり前のようにそう呼んでくれる
その発端のあの日の出来事もAはもう忘れてしまっただろうか
一体、どの記憶が忘れられてしまうのだろう
どんな記憶でも、Aの記憶は大切で愛おしくて
守りたい、ものなのに…っ！
ふらりと体を揺らして力尽きたように轟はその場に膝をつく
ベッドに横たわるAの無防備な左手にそっと触れ、両手で祈るように握った
「……っ…ごめん、A…っ」
その悲痛な声に、温田は出かけた謝罪を飲み込んだ
．
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あの - まじで、あの、好きです！！！！早く平和になってイチャこらしてる2人が見たいです！！！！！ (2023年2月22日 12時) (
レス) @page50 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - りんごさん» りんご様ありがとうございます！とても嬉しいいい(*ˊ˘ˋ*)非戦闘員であの怒涛の原作どこまでついていけるか分かりませんが(´•ᴗ•;ก)終わりまでぜひ楽しんでいってください！ (2023年2月18日 8時) (レス) @page48 id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - このシリーズにどハマりしてしまいました＞_＜♡がち最高です❤️🔥❤️🔥続きまってます！ (2023年2月12日 10時) (レス) @page40 id: 8b4cfe6f33 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - ｃｃさん» コメントありがとうございます。先品を作る上でイメージから入ってるところがありまして愛着のあるもので掲載させていただいていました。見ずしてお話にいけるよう修正しましたのでこちらでお許しいただけたらと思います。 (2023年2月9日 15時) (レス) @page1 id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ｃｃ - 主人公のイメージいらない (2023年2月9日 10時) (レス) id: 4a4dc79469 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2023年1月6日 12時
