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「……」
静かな室内でかけられた声
俯いていた顔をあげればそこにはゴミ袋を持った爆豪の姿
いつもより険しいその表情
そこには怒り以外の感情も見て取れて
それがAに関することだろうことはすぐ読み取れて
「……ンだよ」
それがわかってしまうことが少し…いやかなりなんとなくどこか釈然としなくてかわいくない返しをしてしまう
「さっきの、何か知っとンか」
「……」
皆まで言わなくてもさっきのが何を指してるのかくらい理解できる
正直に言えば知らない
けど、全く分からないわけではない
「……あれはAの個性、だとは思う」
静かな室内だからか
皆が聞く姿勢だからか
よく声は響いた
少しザワついた事も肌で感じた
「…Aの個性は消えてねぇってことか」
窓際に上鳴と並び立つ轟が訊ねてくる
「分からない。けど…そうじゃないかな、とは思う」
「てめェとAはもう繋がってねぇんだよな」
「俺を個人として切り離したからな、でも何となくはAを感じる」
「双子的なあれか？」
瀬呂の言葉にるいは静かに頷きで返す
言語化できる確かなものは何もないのだ
何となく、そんな気がする、感じる
そういう曖昧なものなのだ
それを見ていた八百万が徐に口を開く
「…Aさんの個性は夢。想いや願いといったものを具現化し現実に叶えるものですわよね」
「俺の好みの姿になってくれたからそうだと思う！」
「…峰田そゆとこ掘り起こすのやめとけよ」
表情はきりりと勇ましいのに口から出ることはどこか下心が垣間見れることに上鳴は呆れのため息をこぼす
どこからか(場所は皆把握している)舌打ちが聞こえたがそれを気にしないことにして砂藤が挙手をした
「Aが消えようとしたのも記憶を手放したのもよ、個性ありきなら個性も同じように消えてんじゃねぇのか」
「いや、Aが生きてる現状個性だけが消えるというのは薄いと思う。ダークシャドウは己の死を望んだりはしない。全ての個性に感情があるとは言わないが」
「…自身の死を望むものなんてない、か。ということはやっぱりAの個性は今もまだ存在するんじゃないか？」
常闇の言葉に尾白の言葉
そのどれもは曖昧で理想論だが否定できるものがない
ここまで黙って聞いていた麗日はちらりと爆豪を見た
大切な人との思い出まで忘れる事になんの意味があったのだろうか、と
．
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みけいぬこ(プロフ) - ユキさん» ユキ様コメントありがとうございます！私の趣味趣向を盛り込んだお話楽しんでいただけて何よりです！原作に追いつく勢いなのでゆっくり更新ですが楽しんでいただければと思います！ (2023年1月19日 14時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はじめまして。竜ってかわいい設定だな、と気になり拝見していたところ、気付けば夢中になって一気に読み進めてしまっていました。 (2023年1月14日 9時) (レス) @page50 id: c037b1aedc (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» ご連絡ありがとうございます！リンクミスでした！修正いたしました！ありがとうございます✦ฺ (2022年11月16日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 16話の後から続編になって、”竜の見る夢13”となっています…！何か意図があったのならごめんなさい…。 (2022年11月16日 16時) (レス) id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年11月14日 12時
