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「やるしかないのよ、あの人が指示を出してきた」
群訝・蛇腔戦が終わった頃から元気がなかった
それは皆もそうだったけど
「ここなら監視の死角になるんでしょ…大丈夫、今までも言う通りできてたじゃない！」
「AFOの言っていた白い竜はいるのかい？優雅！」
緑谷くんが戻ってからも元気がなく笑顔を見せない君が心配だった…
「嘘…青山くんが…！？」
聞こえてしまった言葉たちに、今も必死な形相で青山に掴みかかる両親だろう男女の言葉に葉隠は驚愕した
「誰か…先生に……！」
木の裏に身を潜ませていた葉隠は狼狽えそれでも誰かにこのことを伝えなくてはと辺りを見回す
「Aくんは今も果物が好きなの？」
「キュー？」
「あ、りんごは？エリちゃんがりんご好きなんだよ。Aくんは？」
「キュー」
長閑に聞こえるその声に縋るように駆け出した
聞いた内容からここにこの2人がいることに不安がよぎるけれど藁にもすがる思いで葉隠はか細く声をかけた
「緑谷くん…！」
「？…え、葉隠……さん！？」
ずっと苦しかった
家族も夢も守りたいと全てを守れる力があるんだと
何でも願えば手に入るのだと愚かな幼子だった自分は
スーパーヒーローを疑いもしなかった
ちっぽけな恐怖から逃げ同じに固執した
同じから希望を見いだし虚偽の特別に酔いしれた
その報いがどんどん大きくその背を潰していくとも知らずに
「神野でAFOが捕まった時…卑しくも勘違いしてしまったんだよ……これで皆と一緒にって……」
その時点で既に多くを傷つけ、仲間を見捨て、友を危険に曝した
大切なものを奪い不安にさせた
「ああ優雅許してちょうだい…愚かな私たちを許して！」
泣く母を、父を守りたかった
死なせたくなかった
なのに……
「私たちを助けて……優雅！」
何故それを自分に言うのか
助けてほしいのはこちらも同じなのに
そんなことを思ってしまう自分は
ヒーローになれるのだろうか
黒く穢れたこの両手は誰かと繋がることはできるのだろうか
かさりと、終焉のか細いベルが鳴る
見えた驚愕に青ざめた友の顔は
自分たちに向けられた敵を見るようなその眼差しは
今まで騙し嘘をついてきた罰だと理解した
「キュイ……」
「っ……」
澄んだ真紅の瞳に射抜かれて
胸がずくりと抉られるように痛んだ
．
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みけいぬこ(プロフ) - ユキさん» ユキ様コメントありがとうございます！私の趣味趣向を盛り込んだお話楽しんでいただけて何よりです！原作に追いつく勢いなのでゆっくり更新ですが楽しんでいただければと思います！ (2023年1月19日 14時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はじめまして。竜ってかわいい設定だな、と気になり拝見していたところ、気付けば夢中になって一気に読み進めてしまっていました。 (2023年1月14日 9時) (レス) @page50 id: c037b1aedc (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» ご連絡ありがとうございます！リンクミスでした！修正いたしました！ありがとうございます✦ฺ (2022年11月16日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 16話の後から続編になって、”竜の見る夢13”となっています…！何か意図があったのならごめんなさい…。 (2022年11月16日 16時) (レス) id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年11月14日 12時
