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＿＿…
翌朝、ベストジーニストの私室として宛てがわれてる室内ではバタバタと慌ただしい足音が響いていた
「じゃあくそ鳥んとこ行ってくる！」
そう言って食パンを口に咥え、軽くAの頭をひとなでする
「るい、ホークスだ」
「はいはい、くそホークス」
ベストジーニストの言葉も聞かずそう言ってパタリと扉の向こうに駆けていってしまう
その足音にため息をこぼし、ベストジーニストは飲みかけのコーヒーを一口すする。連日の暗いニュースを知らせる
途端静かになった室内では一変して穏やかな時を刻み始める
アナウンサーの声を聴きながら正面の仔竜を見つめる
「やはり果物は好きなのだな、A」
いつかのオレンジをその小さな両手で掴んで食べる仔竜は口元を果汁まみれにしてベストジーニストの声に首を傾げる。それが少し面白くて笑みが漏れた
懐かしいあの頃に戻ったような錯覚を覚えるも、伝えるニュースが現実を忘れさせないでいてくれる
この時間の中に留まり続けることはまだ、許されない
「私もこれから出なくては行けない。もう少ししたら一緒に出よう」
澄んだ真紅の瞳がまっすぐベストジーニストを見つめ、こてりと首が反対に傾けられる。話を理解したのかたまたまか、Aは止まっていた手を動かし少し急いで残りの果物を食べ始める
「……ゆっくりでいいよ、A」
そんな生き急ぐみたいなことしなくていい
時間はたくさんあるのだから
流れゆく時を共に過ごすことができるのだから
そう思いながらベストジーニストはAの頭をそっと撫でる
途端擦り寄って目を細めるAに感じるのは愛おしさ
言葉はなくとも心が動いてるのがよく分かる
触れることに嬉しいと感じてくれている
それだけで満たされる心
喜びに歓喜し涙が出そうになる
守りたい、今度こそ
必ず、そして願わくばまた再び言葉を交わすことが
＿＿じーにぃ
そう、呼んで笑ってくれる未来を
．
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みけいぬこ(プロフ) - ユキさん» ユキ様コメントありがとうございます！私の趣味趣向を盛り込んだお話楽しんでいただけて何よりです！原作に追いつく勢いなのでゆっくり更新ですが楽しんでいただければと思います！ (2023年1月19日 14時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はじめまして。竜ってかわいい設定だな、と気になり拝見していたところ、気付けば夢中になって一気に読み進めてしまっていました。 (2023年1月14日 9時) (レス) @page50 id: c037b1aedc (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» ご連絡ありがとうございます！リンクミスでした！修正いたしました！ありがとうございます✦ฺ (2022年11月16日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 16話の後から続編になって、”竜の見る夢13”となっています…！何か意図があったのならごめんなさい…。 (2022年11月16日 16時) (レス) id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年11月14日 12時
