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その報せが届いたのは一日が終わり寮に戻って落ち着いた頃だった
「「「「Aが起きたァァぁぁぁあ！！！？」」」」
「…うるさ」
それぞれ部屋着に身を包んだA組メンバーは突然訪れたベストジーニスト、ホークス、リカバリーガール、るいというこの場に意外すぎる顔ぶれに身構えていたものの、「夜分に突然の訪問申し訳ない」と物腰柔らかかつ丁寧なベストジーニストの言葉とその腕に大切に抱かれた白いものをみた途端、先程の言葉を口を揃えて叫び出していた(るいはたまらず耳を押えた)
プロヒーローを目の前にした興奮も畏敬も全て吹っ飛ぶほどに、衝撃でとても嬉しい吉報そのものだった
走りよるクラスメイトをソファに掛けたまま爆豪は見送る。途端に見えなくなったそれは少ししか見えてなくてもはっきりと澄んだ真紅の瞳もゆらゆら揺れる尻尾も爆豪の瞳には鮮明に残っている
「Aくんやー！めっちゃ元気そう！」
「仔竜の姿懐かしい！元気だったか！？」
「よかったよかったよかったよおお」
「君たち声を荒らげて囲うのはよくない！驚いてしまうじゃないか！」
「落ち着いてくださいっ」
麗日や葉隠、瀬呂が興奮の声を上げ委員長副委員長がその興奮を抑えようと声を上げる
苦笑い(目元だけ)を浮かべるベストジーニストは、少しその体躯を強ばらせた愛しい存在の背をそっと優しく撫でた
「大丈夫、危険はないよ」
穏やかなその言葉にぴくりと反応した白い仔竜は視線を真上へと向けベストジーニストをまっすぐ見つめる。言葉なくただ凝視するその行動に思わず周りが静かにそれを見守るとパタリと尾が一度揺れた
「彼らは味方さ。お前の大好きな人達だよ、A」
「……」
見上げるAの頭をベストジーニストは優しく撫でる。そのぬくもりに無意識に擦り寄りまた尾を一度パタリ
その間に交わされた言葉はひとつもなく、それでその場の全員現状を察したのだった
「身体はどこも問題ない健康そのものさね。食欲もある。言葉も理解できる。でも、話せはしない。過去の記憶もないのか思い出せてないだけかは分からないけどね、今のこの子は今日目が覚めた産まれたばかりの赤子みたいなもんさね」
誰かの息を飲む、そんな声が聞こえた気がした
静かになった室内で「キューイ」とAが鳴いた
．
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みけいぬこ(プロフ) - ユキさん» ユキ様コメントありがとうございます！私の趣味趣向を盛り込んだお話楽しんでいただけて何よりです！原作に追いつく勢いなのでゆっくり更新ですが楽しんでいただければと思います！ (2023年1月19日 14時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はじめまして。竜ってかわいい設定だな、と気になり拝見していたところ、気付けば夢中になって一気に読み進めてしまっていました。 (2023年1月14日 9時) (レス) @page50 id: c037b1aedc (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» ご連絡ありがとうございます！リンクミスでした！修正いたしました！ありがとうございます✦ฺ (2022年11月16日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 16話の後から続編になって、”竜の見る夢13”となっています…！何か意図があったのならごめんなさい…。 (2022年11月16日 16時) (レス) id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年11月14日 12時
