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「Aは己の個性を悪用し私達や世界に危害が及ばないようにするため、夢想寺Aであったこと全てを消去したのだな」
「…Aくんであった記憶や思い出だけは……るいくんに譲渡させた」
「恐らく願いの具現化の情報処理は膨大です。個人の感情など細かい動きもありますのでそれらを細かく処理していく中である程度のバグは起きてしまうものです」
「あー、言い方はあれだがな…概ねそういうことで本来なら個性諸共事自己を消失させるのが目的だったんだろうが記憶と思い入れのある身体を残したいという願いまで叶える事になってしまったというわけだな」
発目とパワーローダーの注釈も交え、この場の全員が今の状態の理解が追いついた
「つまり、Aの記憶はるいに受け継がれ本来のAの個性はほぼ消失し、今ここにいるのはまっさらなA、という事だな」
「正確にはただの仔竜ですね。今のその子に個人を特定する名はないと思われます。産まれたての赤ん坊と同じです」
「難儀な個性だよ…まあ今までの思い出や経験、人との繋がりがこの結果を導いたとも言えるさね。自分の死を自分で望むのは怖いさね」
ずっと待っていた
救けがくるのを
また皆に会えることを
平和な世の中を共に歩んでいくことを
「俺がっ…あんなこと言ったから……っ」
Aの救いはここにはないと
Aにこの世界は相応しくないと
そう言って手を離させようとした
だからAは自らの死を選択した
それすらも止めようとした
矛盾だらけの存在だったとるいは後悔した
あのままもう少し待ってたら救けられてたかもしれない
なのに、その未来をるいは摘んだ
本当は優しい、あたたかい人達なのだ
裏切るような人達ではないと触れてみて知れた
浅はかで子供のようにただ癇癪を起こし、
最悪な事態にしてしまったのは自分ではないか
Aによって生み出され
守られ、そして個を奪い、記憶を奪い
「るいくん、そんな事ないよ」
「っあ……ﾋｯｸ……み、緑谷……」
「そうやって責めちゃダメだ。Aくんはるいくんに託したんだよ。大切な記憶を。失くしたくなかった想い出を」
本当なら消えてなくなるものだったそれを、失いたくないとるいに託した
託せるのは同じ遺伝子をもつるいだけ
「Aくんは、君も守りたかったんだ。生きてほしかったんだよ」
「うぅ……！っ……A……！」
．
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みけいぬこ(プロフ) - ユキさん» ユキ様コメントありがとうございます！私の趣味趣向を盛り込んだお話楽しんでいただけて何よりです！原作に追いつく勢いなのでゆっくり更新ですが楽しんでいただければと思います！ (2023年1月19日 14時) (
レス) id: a23455ed84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - はじめまして。竜ってかわいい設定だな、と気になり拝見していたところ、気付けば夢中になって一気に読み進めてしまっていました。 (2023年1月14日 9時) (レス) @page50 id: c037b1aedc (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - カンナさん» ご連絡ありがとうございます！リンクミスでした！修正いたしました！ありがとうございます✦ฺ (2022年11月16日 17時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 16話の後から続編になって、”竜の見る夢13”となっています…！何か意図があったのならごめんなさい…。 (2022年11月16日 16時) (レス) id: 8ea5502c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年11月14日 12時
