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「あの子は家族に強い憧れをもってる…俺が壊したからだ。戻れる…やり直せると浮き足立つ姉さんの気持ちを酌もうと頑張っているんだろう…」
家族
今日何回聞いたかもう数えてないその言葉
Aにもよく分からないその言葉の意味
正しい姿
憧れの形に近づきたくてそうなりたくて必死な冬美の姿を思い出す
そうなる為には何かを許し乗り切らなくてはいけなくて
轟の家はその根底がエンデヴァーなのだろう
「おまえも優しいんだ」
＿＿許せるように準備をしてるんじゃないかな
優しくないと夏雄は言った
けれどエンデヴァーはそれを柔らかく否定する
夏雄も許すための準備をしていると言いたいのだろうか
それに対して彼の顔が歪む
許したくないと、優しくないと物語る
「(言葉をぶつけられるだけでもう、充分許そうとしてるように、見える…)」
A自身、反抗しようと思ったことなんてない
自分の思いをぶつけたのは一度だけ
それをズタズタに引き裂かれ抗うのをやめた
逆らうな、求めるな、反抗するな
そんな一方通行な暴挙をただ受け入れるしかなかった
家族だとすら思ってなかったかもしれない
"父さん"という名の支配者
……大嫌いな、怖い人だった
許すも何もない
もう関わりたくもないし、もうこの世にいない人だ
仮に生きてたとして向き合ってどうにかなるとも思えない
「俺を許さなくていい」
そんなこと、あいつが言うはずないんだ
一度でも自分の非を認めたことのない自尊心の塊のような人だった
「許してほしいんじゃない、償いたいんだ」
償いなんて、考えたこともなかっただろう
己が楽に自由に生きていくことしか考えてなかった
そのための道具に自分は使われていた
「……家族、だよ…っ！」
「……」
ぽつりと思わず漏れた言葉は相澤だけが聞いていた
涙の膜をその瞳に溢れそうな程に張って真っ直ぐエンデヴァーを見つめるAの頭に、思わずぽんとふれた
途端、零れ落ちた雫。そこから堰を切ったようにポロポロ零れていった
Aが何を思って呟いたか、相澤には分かる気がした
轟の家の事情は知らないが察することは出来る
歪なそれをAは家族だと言った
Aには与えられることはもうない
父親からの愛情
不器用で分かりにくくて遅すぎて
でも確かにそこに、愛はある
それをAは家族だと言うのだ
遠くでサイレンの音を聞いた
悲しい泣き声のようだった
．
Wo Liebe ist, gibt es keine Last.→←20
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
