4 ページ5
「A」
聞こえて来た声に、大分前から見えていた姿にAは視線を逸らすことも出来ずずっと見ていた
トリックオアトリートはハロウィンで別のイベントなのか…とか豆まきもよく考えたら今日するには少し不自然だな…と頭では考えてるのだが、それも片手間の現実逃避のようで
目の前の同じ服を着た轟がどこかキラキラと輝いていて見えて「綺麗だな」と思わず小さく呟いてしまっていた
自分がそういう風に見られることが気持ち悪いと思っていたのにそれを自分が誰かに思うなんて…でも、疚しい気持ちがあったわけじゃない。自然とその言葉が浮かんだの
＿＿本来はとてもいい意味さ☆
そんな声が聞こえた気がした
「(あぁ、こういうことか)あ、その…これ…エリと絵かいたんだ」
「？卵…かわいい、な？」
「……？」
どこか気恥ずかしくなって用意してた卵をずいっと轟に差し出してみるも、あまりピンと来てない反応におや？と違和感を感じる …もしやこれもイベント違いだったのだろうか？
「Aくん！それイースターや！」
「！！……」
見ていたのであろう麗日が穏やかな(子を見る親のような生暖かい目)を向けられぶあっと顔に熱が集まる。勘違いをしていたことに行方を失った可愛らしい卵にどうしたらいいと慌てて引っ込めようとする
自分達はそこそこに注目を浴びてるのだ、Aは恥ずかしい、と思った。無知な事を轟に知られたことが何故か無性に恥ずかしくなった
「ごめっ…か、勘違いしてって……！」
「食うのもったいなくなるな、上手くかけてる」
「っ！！」
引き戻そうとした両腕を優しくそっと轟の両手に包まれる
ふっと穏やかにどこか愛おしそうに眺め言葉を紡ぐ姿にまた恥ずかしいと感じ顔が赤く染まる。来ている服と同じくらいになっているのではないだろうか…そう考えてるとつい…と轟の視線がこちらを向く。左右で色の違う綺麗なそれがAを射抜く
「サンタの衣装、似合ってる。お揃いなのもなんかいいな。Aが着ると可愛いな」
「！！なっ……っ？！……」
ふわりと綻んだ口元に
言われた言葉に
背筋がぶわりと何か擽ったいものがかけあがっていった
気持ち悪いのではない
でもそれと同じくらいむず痒くて全身が一瞬で熱くなった
パクパクと言葉にならない息だけが吐き出され情報量の多さにくらりと目眩がしそうになり堪らず俯いた
この気持ちは一体何なのだろう…
とりあえず嫌ではなかったが嫌だと思うAなのであった
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
