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「……は、い」
ニコニコ ニコニコ
邪気のない裏のなさそうな笑顔
何故そこに裏がないと思ったのかは根拠がないのだが
Aは何故かないと思えた
遠い昔に見たことのあるようなそれに
安心している自分がいる
記憶にないこの安心感は何だったのだろう
思い出せないけれど、期待されるままにAは箸をようやく持ち手前の餃子を一つ掴む
何故か全方向から視線を感じるもニコニコの冬美の顔がそれらを怖いものだとは思わせない不思議な力があった
ぱくりと口に含むと途端にじゅわりと肉汁が口の中に広がり刻まれた野菜の風味が鼻に抜ける
「どう？！」
「、おいしい…です」
またも無意識に零れた言葉にAは少し自分のことなのに驚いた。普通に会話してる、そう思う間もなく
「よかった！お口にあって！」
満面の笑みを浮かべてくる冬美に
その笑顔にほっと安堵する
喜んでもらえた、笑ってくれた
そう思って嬉しいと思うのは忘却に消えていった過去の記憶の面影のせい
「餃子、好き？Aくん」
「え…あ、いや……」
ニコニコと少し席が離れているのにAに興味津々の姉である冬美。一度Aの事を話したからかずっと会ってみたい話してみたいと言ってはいたけど今日ここに招待するとは思っていなかったので驚いてはいた
この場に明らかに緊張していたAだったが冬美のおかげか圧倒されてか素直に箸を取りようやく物を口に入れた事に焦凍は内心ほっと息をついていた。自分にとってはみんな顔馴染みで安全極まりない存在達。でもAには初対面で兄や父は特に苦手とする大人の男
席を間違えたな……と思っていた
善意の塊と言ってもいいだろう姉の少し強引な話かけに少しキョドり気味だが口を開いたAのその言葉は、遠いものになりかけていたAの過去を思い出させるものだった
「……初めて、食べたので…好きかは､」
「「「「！」」」」
たかが餃子
それを初めて食べたとAは言う
「でも、おいしい、、です」
「……よかった。他も遠慮しないで食べてってね。なくなっちゃうから！」
「……ちゃんとこいつの分も考えて食べるよ」
「ふふ、夏くんにそんな器用なことできるの？」
「できるわ」
Aの何かを察したのか兄の夏男は気まずそうに、でもAを怖がらせないよう配慮しようとする様子に、じわりと嬉しさが込み上げた
自分の姉と兄が優しい心を持っていると誇らしくなった
ちらりとこちらを見るAに焦凍は大丈夫だ、と意味を込めて口元を弛めた
．
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みけいぬこ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございます！私も気づいてすぐ更新したのですが何故かすぐ非公開になってしまって汗また載せましたのでよろしくお願いします( т т ) (2022年10月31日 2時) (
レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - スズレカさん» コメントありがとうございます💦何度か載せてるのですが何故か非公開になってしまって。上げ直しましたのでご確認お願いします！ (2022年10月31日 2時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 突然すみません！最近の更新話で3の次が5になっていて4が抜けていて話が飛んでいるような気がします。私側の不具合でしたらすみません💦 (2022年10月28日 22時) (レス) id: 569c36d262 (このIDを非表示/違反報告)
スズレカ(プロフ) - 初コメ失礼します。Himmelhoch uitramarinの4話目が非公開になってるかもしれません（違ったらごめんなさい）。いつも楽しみに待ってます。更新頑張ってください！ (2022年10月28日 21時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
みけいぬこ(プロフ) - せつなさん» 修学旅行おかえりなさい！更新させていただいております！比較的ほのぼのライフを送っています笑楽しんでもらえてますと幸いです*.(๓´͈ ˘ `͈๓).* (2022年10月28日 5時) (レス) id: b16ff3489c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけいぬこ
| 作成日時：2022年10月6日 14時
